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押される展開の中、要所で攻撃の圧力を強め勝ち切った!【浦和レッズ観戦記 名古屋戦】

リーグ2連敗を食い止めることができるか?

ルヴァンカップ鳥取戦では快勝したものの、リーグ戦では柏、ガンバと2連敗を喫している状況。

この試合でこの流れをなんとしてでも止めたいところ。加えて、残念ながら昨年因縁の相手となってしまった名古屋との対戦は、サポーターにとってみれば是が非でも勝ちたい1戦でした。

結果的には、押される展開が多く不安定な試合内容ではあったものの、要所要所で攻撃の圧を強めて勝ち切ることができました。

試合全体を通して

前線からのプレス、守備の強度にばらつきがあった

前半立ち上がりからハイプレスで押してきた名古屋。浦和にとってみれば、明らかに想定外だったのではないか?と思います。

そして浦和は、相手ディフェンダーがボール保持している時の前線からのプレスが甘く、守備のプレッシャーが中途半端でメリハリや強度がありませんでした。

そのため、10分くらいまで名古屋に押し込められて、左右にサイドチェンジされて完全に受け身に回っていました。

最近の浦和は、立ち上がりの試合の流れで試合の行く末が想像できる気がします。この試合は明らかに渋い試合になっていくだどうなと感じていました。

今季初スタメンだった安居選手は、もっと積極的に前からプレスして相手を押し込んで欲しかった。20分過ぎ、敦樹選手が前からプレスし始めてからはゴールが生まれるなどいいシーンが見られるようになってきました。後半は安居選手の代わりに左サイドで中島選手がプレスのスイッチを入れ、相手を押し込むシーンも増えてきました。

しかし、ショルツ選手、マリウス選手以外は守備強度のばらつきがあったように思えました。

その分、想定以上に名古屋にいいように回されていた時間帯が多かったと思います。

スムーズだった中盤3人の流動的なポジションチェンジ

この試合は、マンマーク気味に守備をする名古屋に対して、マークを振り切るような流動的なポジションチェンジが多く見られました。

今季初スタメンの安居選手、調子を取り戻しある敦樹選手、Jリーグの戦い方に慣れてきたグスタ選手の中盤の3人がうまくポジションチェンジをして、ビルドアップの出口になっていました。

20分に安居選手が下がってボールを受けると、グスタ選手が左インサイドハーフの位置に上がって中島選手の縦パスを受けるなどスムーズな動き。37分には敦樹選手がボールを受けて、グスタ選手とのレイオフで名古屋のマークを回避していました。

岩尾選手がいればスムーズにできていましたが、彼がいない中での中盤3人の動きはこれまでで一番よかった気がしました。

サンタナ選手のポストプレーに助けられた

それでも、名古屋のハイプレスにハマった時は、ビルドアップの出口として西川選手からサンタナ選手へのダイレクトフィードが多くありました。そこをしっかりキープしてくれるサンタナ選手。

サンタナ選手のこのポストプレーがなかったら相当苦戦していたのではないかと思います。

秀逸だった攻撃時の中島選手とグスタ選手の関係性

グスタ選手がインサイドハーフのポジショニングを取ると、ポケットの飛び出しやスルーパスなど、ヘグモ監督が本来インサイドハーフに求めるプレーをお手本のように体現していたように思えました。

そして、左ウイングでスタメン出場した中島選手との異次元のパス交換は、才能がある人同士が奏でるハーモニーとでもいいましょうか。ここ数年浦和で見ることができなかった、芸術的なプレー、胸を打つプレーを見た気がしました。

そしてこの試合で見えた中島選手とグスタ選手の関係性は、これからの浦和の攻撃の可能性を見た気がしました。

ショルツ選手の存在感は絶大!!

ショルツ選手の永井選手やパトリック選手への寄せのタイミングと速さ、守備範囲の広さは絶品でした。

これまでずっとショルツ選手を見ていてこれが当たり前と思っていましたが、怪我で不在だった期間を経て、改めてショルツ選手のプレーを見た時にそう感じたのです。

特に印象的だったのは、84分にパトリック選手からボールを絡め取ったシーン。うわっと声を出してしまいました。

そして、マリウス選手にも好影響があることにも気づきました。彼はショルツ選手がいると、自身のパフォーマンスを倍増している気がします。それほどショルツ選手を信頼して思い切ってプレーできるのだと思います。

ショルツ選手がいれば、ローブロックディフェンス強いられたとしても昨年のように守り切れる気がしてきました。やはり守備の安定のためには彼は欠かせない、存在感が絶大だということなんです。

怪我の功名が今後につながる

岩尾選手、関根選手、酒井選手、すでに復帰しましたがショルツ選手と、これまで主力選手の怪我が続いている浦和。しかし、サブ組だった安居選手、ブック選手、武田選手、佐藤選手、石原選手が代わりに試合に出場してしっかりと活躍してくれています。

加えて、これまでずっと公開練習を見てきて、堀内選手の成長ぶりは著しいものがありました。またその素直なキャラクターも相まって、将来彼が浦和を背負って立つ選手になるに違いないと思っていました。そんな彼が実戦で活躍するシーンを観れるのも重要なことだと思います。

サブ組だった彼らは、それまで試合に出れずメンタル的にも苦しかったと思います。しかし試合に絡み、好プレーをすることで、チーム全体を自然と自分事として捉えられるようになりますし、自らのコンディションもどんどん上がってくるに違いありません。

主力組を欠いたこれまでの戦いは、勝ち負け数で五分と決して良い成績とは言えません。しかし、今サブ組の底上げができていることが、シーズンを通して戦えるチーム力アップに確実につながっている、そのための良い期間になっているんだと信じています。

試合状況

前半立ち上がりは予想外の名古屋のハイプレスに苦しむ

名古屋は引いて守ってカウンター攻撃といった伝統的なスタイルだと思っていました。ヘグモ監督の戦前のコメントでも「ボールは持てるだろう」と語っていたように、自分もそう思っていました。

それがいきなりのハイプレス。エンジン全開マンマークでやってきたのです。浦和は完全に想定外だった様子で、完全に押し込まれてしまいます。もうベタ引き状態。耐え忍ぶ展開が続きます。

初めて見た倍井選手はいい選手ですね。明らかに、浦和守備陣をかき回していました。何か若い頃の関根選手にそっくりな気がしました。

ボールを持っても、前田選手のバックパスがミスパスとなってピンチを招くなど、流れを引き寄せることがなかなかできません。

そんな中、10分には、前線で踏ん張るサンタナの粘りから、左ウイングでスタメン出場した中島選手が左からカットインしてシュートを放ちます。

そして敦樹選手が前線での圧を強め始めます。17分、ドリブルでポケットに侵入した敦樹選手がセンタリングしましたが、中島選手は惜しくもダイレクトシュートできず。そして、ついに23分敦樹選手の前線からのプレスで追い込み、稲垣選手に2度のミスを誘発させて、安居選手のゴールにつなげます。

36分に見せた攻撃は、この試合で最も印象的なシーンでした。左サイドで中島選手、グスタ選手の魅惑のパス交換からサンタナ選手を経由してグスタ選手が右に展開。石原選手から再度ボールをもらったグスタ選手が鋭い縦パスを通し敦樹選手がポケットに進入。惜しくもクロスが阻まれましたが、素晴らしいプレーの連続でした。

39分にリョーマ選手からのフィードをサンタナ選手がヘッドで落として、それを拾ったグスタ選手が鋭いシュートを放ちますが、ランゲラック選手に弾かれます。その戻りをグスタ選手が再度シュートするかと思ったら、右にいた敦樹選手にダイレクトパスし、敦樹選手がヘディングシュート。これも阻まれますがいい攻撃でした。

後半押されるもここぞというタイミングでゴールを奪う

前半いい形で終えたにも関わらず、後半立ち上がりまたもスロースタート。名古屋の攻撃に守勢に回ります。

正直、後半はずっと名古屋の流れで耐え忍ぶ時間が続いていた気がします。

60分の倍井選手からのゴール前の森島選手を狙ったクロスをマリウス選手がヘディングクリアしたシーンは、肝を冷やしました。

そんな中、68分にグスタ選手から敦樹選手、前田選手と渡り、前田選手がペナルティエリア内でドリブル、またしても稲垣選手が前田選手の右足を蹴ってしまいPKとなります。この試合稲垣選手は2失点に絡むプレーをしてしまいました。守備の名手のイメージの彼を慌てさせミスを犯させたということは、それだけ、ここぞという時の浦和の攻撃の迫力があるといっていいと思います。

押されていながらも、攻めに転じた時の迫力で点を奪う浦和。少しばかり勝者のメンタリティが復活してきたのかなと思いました。

それ以降、前からのプレスを積極的に行って、相手を押し下げ出す浦和。

個人的には、ロスタイムに入って勝利を確信しました。しかし、パトリック選手に当たってゴールラインを横切ったかに見えたボールで、荒木主審はコーナーキックと判定。対峙したマリウス選手をはじめ浦和の選手は、猛抗議したにも関わらず覆らず。そのコーナーキックを決められ1点差となってしまいます。しかし残り時間を凌ぎ、勝利。

内容的には良くはなかったものの、要所要所で効果的なプレーを見せて得点を奪い勝利。

連敗を止めたこの勝利は貴重なものでしたし、サポーターにとってみれば、因縁の名古屋相手の勝利は格別なものでした。

印象的だった選手たち

翔哉劇場いよいよ開幕 中島選手

ずっと中島選手のスタメンを切望していた自分としては、ガンバ戦からのスタメンはやっときた!!と胸が躍っていましたが、鳥取戦で2ゴール、3試合目にしていよいよ翔哉劇場が本格的に開幕したといって良い素晴らしいプレーの連続だったと思います。

周囲を生かしたプレー

周囲の選手と息の合ったプレーが目立ちました。

20分、36分のグスタ選手との縦関係でのパス、47分の内側に入ってきたリョーマ選手とのパス交換やその後のグスタ選手への縦パスでチャンスを演出していました。

出し側では周りの動きを殺さないパス、受け側では相手の付け入る隙を見せない吸い付くようなトラップを見せてくれました。

相手を振り切る迫力のドリブル

28分のシーンは痺れました。グスタ選手のボールカットからボールを受けた中島選手がドリブル開始。2人の選手にプレッシャーを受け引っ張られるもそれを振り切りドリブルで前進して右の石原選手に展開。力強さと迫力を感じました。

またロスタイム93分のキープしながらのドリブル。これまた技術に裏付けられた素晴らしいプレーでした。

積極的なシュート

積極的なシュートは今の彼の好調さを示していたと思います。

10分左カットインからのシュート、17分敦樹選手からのセンタリングをダイレクトシュート、58分前田選手のマイナスのパスを左足でシュートと惜しくもゴールにはなりませんでしたがもう時間の問題だと感じました。

しっかりとした迫力のある守備

浦和に来た当初からは比べ物にならないくらい逞しい守備を披露してくれています。

守備時にはしっかり後ろにいる相手選手のポジションを確認してコースを切った守備をしっかりやっていました。また、53分のようにボールホルダーにもしっかり寄せてパスカットしたり、62分には動きを止めずしつこく相手選手にプレッシャーをかけ続けファールをもらっていました。

圧巻のロスタイムでのボールキープ

94分のゴールライン付近での興梠選手とのボールキープは圧巻でした。

ゴール裏から見ているとちょうど真下でよく見えましたが、あのプレーだけでも見る価値のあるプレーだったと思いました。

ダイナミックなプレーが戻ってきた 敦樹選手

イマイチ調子に乗れていなかった敦樹選手でしたが、ルヴァンカップ鳥取戦でゴールを決めたことで吹っ切れたような気がしました。

この試合では、彼の積極的なハイプレスが明らかにゴールチャンスになっていましたし、ヘグモ監督に要求されているポケットへの侵入の頻度も確実に上がっていました。

グスタ選手や前田選手との関係性も良くなってきていましたし、この調子を継続して昨年までのようなダイナミックなプレーを見せて欲しいと思います。

次の試合は、アウエイ柏戦

次は、5月3日(金)アウエイ川崎戦です。

まだまだ安定しないチーム状態をしっかりと安定させる上でも、苦しみながらも勝ち星を積み重ねていくことが重要です。

川崎も波に乗れていませんが侮れない相手です。しっかりと戦って、勝ち点を積み上げられるように頑張って欲しいと思います。

※なお、本記事の写真で、自分で撮影した写真以外は、浦和公式サイトの写真を引用させていただきました。

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