90年代のクルマたちを振り返ります
90年代はクルマにとって輝かしい時代でした
1990年代は自動車産業にとって輝かしい時代でした。この時代には、革新的なテクノロジー、洗練されたデザイン、そして信頼性の高さが日本車を世界中で注目される存在にしました。
トヨタ、ホンダ、日産、そして他の多くのメーカーが、独自のアイデンティティを持った車を生み出しました。また、パワーアップを競い合ったエンジン技術の進歩や、SRSやABSなどの安全性の向上など、様々な面で革新が見られました。
一方で、スポーツカーやパフォーマンスカーも栄えました。日本車メーカーは、高性能エンジンやダブルウィッシュボーンに代表される先進的な足回りを搭載したスポーツカーを開発し、スポーツカー好き人々や若者の心を掴みました。
そして、90年代は、クルマに所有することの喜びや、ステイタスを求めていた時代。単なる移動手段を超えて、ドライバーの情熱やアイデンティティを表現するツールとなっていました。
そんな時代を振り返ってみようと思います
そんなことをきっかけに、90年代に自分が乗って印象的だったクルマたちを通して、振り返ってみようかなと思いました。今回はその2回目。
1回目はホンダの2台を振り返ってみました。
2回目の今回はマツダの2台を振り返ってみようと思います。
SAVANNA RX-7 GT-X (MAZDA)
3代目のマイカーとして登場するのがこのクルマ。
以前にこちらの記事でも紹介しました
しかし、今回90年代のクルマを振り返る上で、重要なクルマであるため、再度お話しします。
2代目 RX-7とは
2代目RX-7、FC3Sは、マツダが1985年から1992年にかけて生産したスポーツカーで、その軽量で洗練されたデザインと高性能ロータリーエンジンが特徴でした。
このモデルは、先代RX-7の成功を受けて開発され、よりスポーティで力強いデザインが施されました。
2代目RX-7は、1.3リットルのロータリーターボエンジンを搭載しており、その高回転域でのパワーバンドと滑らかなトルク感が魅力でした。そのエンジンをフロントミッドシップに搭載し後輪を駆動するFRレイアウトによって、優れた前後重量配分特性を示すことになります。それによって生み出される優れたハンドリングは、スポーツカー愛好家を魅了することとなりました。
その後のRX-7シリーズにも影響を与え、今なお多くの愛好家にとって憧れの的となっています。
こんなクルマでした
もう今でも文句なくカッコいい!!と思えるクルマです。
プレリュードよりは少し厚めではありますが、丸く流れるようなデザインは秀逸だと思います。スポーツカーの必須アイテムのリトラクタブルヘッドライト、ボンネットのパワーバルジ、リアテールスポイラーは、機能性はもちろんのこと、スポーツカーらしさを演出してくれています。
特に、自分が所有していた後期型(1989年〜)は、リアコンビネーションランプが丸型の3連灯になって、前後バンパーおよびボディのモールやドアミラーの同色化され、一段と洗練されたデザインになっていました。
当時は、ポルシェ944に似ていることから、プアマンズポルシェとか揶揄されていましたが、これはこれで完成されたデザインだと今でも思っています。
3代目のRX-7(FD3S)も当時のマツダのデザインの特徴である流麗かつヌメっとしたデザインでかっこいいのですが、自分はこの2代目の方が好きですね。
インパネも、完成されていると思います。水平基調のシンプルなデザイン、タコメーターを中心に配置したスポーツカーらしいオレンジのメーター、その周辺に操作系を配置したデザイン、ガングリップタイプのシフトノブ、いやー好きでしたね。
シートは、この写真とは異なり、ヘッドレストは一体型のスポーツシートでした。リアシートは、背もたれが垂直に立って座面も凹んでいて、まさにエマージェンシー用と言えるシートでしたね。そこにチャイルドシートをくくりつけ、娘を乗せていたのですから、ひどい親です。
走りは?
ドッカン!ロータリーターボ
このクルマのハイライトはやっぱりエンジン。ホンダエンジンとまた違った、回転フィーリングです。”シュイーン”というか”ミャーアッ”というサウンドを奏でながら、モーターのように一気に回っていきます。低速は、トルクが弱く正直スカスカですが、回転が上がってきてターボが聴き出すと、ドカントルクで加速していきます。今と違って当時のターボは皆こんなトルク特性でしたし、トルクが発生するまでの遅れ時間を表す”ターボラグ”が目立ちました。
燃費は、6〜8km/lの大食い、年を経るにつれ、アペックスシールがシール不良になったと思われるオイル消費がひどくなるなど、なかなか記憶に残るエンジンでした。
FRレイアウトからくるキレのあるハンドリング
当時の若かりし自分は、ドライビングに興味津々で、ベストモータリングというビデオを買ってよく見ていて、特にドリキン土屋のドリフト入門を食い入るように見ていました。
やはり、ドリフトしてみたい。それならFR。それならFC3Sしかない!!と思ったものです。そして購入して、雨の日の公園の駐車場からワインディングでの練習をやったものです。
ドッカントルクを、ペラシャフトを介して後輪を駆動するFRレイアウト。荷重移動をきっかけにというよりは、ある意味、パワードリフトは簡単でした。リアのサスペンションには、トーコントロールアームという機構がついていて、タイヤに横力がかかるとトーインになって安定させる働きをしていました。それがあまりうまく機能していなかったのか、ターボラグがいけないのか?簡単にテールスライドしていました。カウンターの練習にはうってつけでしたが。
本当に大好きなクルマでした。
※ちなみに先ほどの、土屋さんの動画がこちら。動画をあげている方がいらっしゃったので参照させていただきます。
RX-7の懐かしい動画見つけました
RX-7のCMをあげている方がいらっしゃいましたので参照させていただきます。
ニュルを走っていましたね。低いトーンで「私はスポーツカーに乗っています」って、今聞いても心にズーンと刺さる言葉です。
EUNOS Roadster (MAZDA)
EUNOS Roadster とは?
EUNOS Roadsterは、マツダが製造・販売したオープンカーモデルであり、北米市場では「Mazda MX-5 Miata」として知られています。この車は、1989年に初代が発売され、その後も改良を重ねながら現在まで生産され続けています。
EUNOS Roadsterは、コンパクトで軽量なボディにFRレイアウトを採用し、優れたハンドリングと快適なオープンエアドライビングの両方を体験できます。この車は、スポーティでありながら日常の使い勝手も考慮されており、幅広いドライバーに人気があります。
また、オープンカーの魅力を最大限に引き出すために設計されており、エンジン音や風を感じながらドライブすることができます。さらに、シンプルで使いやすいインテリアや、取り外し可能なソフトトップなど、快適性と便利さも兼ね備えています。
EUNOS Roadsterは、スポーツカーとしての楽しさと日常での使いやすさを絶妙にバランスさせたモデルであり、世界中の自動車愛好家から高い評価を受けています。そのシンプルで魅力的なデザインと優れた走行性能により、今もなお多くの人々に愛され続けています。
こんなクルマでした
当時、若者が手の届くオープンカーということで、自分にとっても衝撃的でしたね。当時は、オープンカーというジャンルは日本車の中ではそれほどメジャーではなかったんですが、このクルマがそのジャンルを開拓したと言っても過言ではないと思います。その後に、続々と日本のオープンカー出現することとなりましたから。
丸っこくてシンプルなエクステリアは、2代目のRX-7と同じテイストで、すごく好きでした。現行のロードスターもカッコいいと思いますが、負けずとも劣らないカッコよさだと思っています。
リア周りもシンプルで好感が持てました。
インパネも直線基調でシンプルなデザインが好感が持てました。
MTは、超ショートストロークで、コクコクギアが入って、気持ちの良いギアチェンジができていました。
幌が手動だったので、開閉の手間があったのは残念でした。軽量化には繋がっているとは思いますが。
走りは?
1.6Lエンジンは正直非力
ホンダの1.6Lエンジンに比べると、初代のロードスターのエンジンは非力かつ、エンジンサウンドも官能的ではありませんでした。
ドリフトに持ち込もうとしても、パワーが足りずにドリフト状態をキープするのが難しかった記憶があります。
以降、1.8L化されたり、現行には2.0Lエンジン搭載されるなど進化していますが、当時はエンジンをこのクルマのハイライトではありませんでした。
素直なハンドリングだが
第一印象としては、クルマのボディモーションが大きく、わかりやすいクルマだったと思います。加減速に対するピッチ挙動変化、ハンドル操作に対するロール挙動変化が大きく、正直不安になるほどでした。反面、荷重移動でクルマの向きをコントロールするドライビングの基本を学ぶためにはうってつけだったように思います。
旋回特性としては、結構なアンダーステア傾向で、旋回姿勢もコーナーの外を向いている感覚でしたが、積極的に荷重移動することによって、オーバーステア挙動にも持ち込めますし、そういう意味では素直なハンドリングだったと思います。
ロードスターの懐かしい動画見つけました
ロードスターのCM動画をあげている方がいらっしゃいましたので参照させていただきます。
ユーノスが強調されて一段と懐かしさを感じます。
90年代のマツダを象徴する2台でした
まさにスポーツカーと言えるスタイリング。ハンドリングマシン。ロータリーエンジン。軽量オープン。この2台は、当時のマツダらしいクルマであり憧れのクルマだったなと思います。
次回は、K-CAR スポーツを代表する2台、ホンダ ビート/スズキ カプチーノについてお話ししたいと思います。
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