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ビートとカプチーノ【輝かしい90年代のクルマたちを振り返る ③】

90年代のクルマたちを振り返ります

90年代はクルマにとって輝かしい時代でした

1990年代は自動車産業にとって輝かしい時代でした。この時代には、革新的なテクノロジー、洗練されたデザイン、そして信頼性の高さが日本車を世界中で注目される存在にしました。

トヨタ、ホンダ、日産、そして他の多くのメーカーが、独自のアイデンティティを持った車を生み出しました。また、パワーアップを競い合ったエンジン技術の進歩や、SRSやABSなどの安全性の向上など、様々な面で革新が見られました。

一方で、スポーツカーやパフォーマンスカーも栄えました。日本車メーカーは、高性能エンジンやダブルウィッシュボーンに代表される先進的な足回りを搭載したスポーツカーを開発し、スポーツカー好き人々や若者の心を掴みました。

そして、90年代は、クルマに所有することの喜びや、ステイタスを求めていた時代。単なる移動手段を超えて、ドライバーの情熱やアイデンティティを表現するツールとなっていました。

そんな時代を振り返ってみようと思います

そんなことをきっかけに、90年代に自分が乗って印象的だったクルマたちを通して、振り返ってみようかなと思いました。今回はその3回目。

前回はマツダの2台を振り返ってみました。

RX-7とロードスター【輝かしい90年代のクルマたちを振り返る ②】90年代のクルマたちを振り返ります 90年代はクルマにとって輝かしい時代でした 1990年代は自動車産業にとって輝かしい時代でした。...

3回目の今回は、当時際立った存在だったK-car スポーツの2台を振り返ってみようと思います。

そう言えば、当時、軽スポーツカーのABCトリオって呼ばれていた3台がありましたね。
・A→ AZ-1(MAZDA)
・B→ BEAT(HONDA)
・C→ Captino(SUZUKI)
当時は各社揃って軽スポーツカー枠で凌ぎを削っていた良き時代でありました。

BEAT (HONDA) 1991

4代目のマイカーとして登場するのがこのクルマ。

以前にこちらの記事でも紹介しました

【4代目の愛車 思い出詰まったビート の話】クルマ好きの方へココカゼ!!自分の4代目の愛車でした 今回はホンダビートのご紹介です。 ※ホンダホームページから引用 バブルの時期に登場したこ...

しかし、今回90年代のクルマを振り返る上で、RX-7同様、重要なクルマであるため、再度お話しします。

BEATとは?

ホンダ・ビートは、1991年から1996年にかけて生産された軽自動車であり、その小さなボディにスポーティなデザインと楽しい運転性能を詰め込んだモデルです。車重軽量化や重心の低い設計、リアミッドシップエンジンの採用など、スポーツカーとしての走行性能を重視した設計がなされました。

エンジンは、直列3気筒の656ccMTRECエンジンで、横置きにミッドシップに搭載し、後輪を駆動。素早いレスポンスとトラクション性能、素晴らしいハンドリングを実現しました。

また、ビートの特徴的なデザインは、小さなボディに対して力強く、流線型のフォルムが印象的であり、多くの愛好家から支持を受けました。

総じて、ホンダ・ビートは、小型ながらもスポーティな走行性能と楽しい運転体験を提供する軽自動車であり、コンパクトカーの新たな楽しみ方を提案したモデルです。そのユニークなデザインと素晴らしい走行性能により、今でも多くの車好きの間で人気が高まっています。

こんなクルマでした

言い換えるならば、「誰でも乗れる、身近なNS-X」と言えると思います。

軽自動車枠の中に、ミッドシップ/後輪駆動/2シーター/オープンカーというスポーツカーの要素を欲張ってギュッと詰め込んだ、夢のようなクルマでした。小さくても、こんな楽しいクルマができるんだと感動した覚えがあります。

ミッドシップカーらしいシルエットを見せながら、どことなく可愛い、愛らしいと言えるこのエクステリア。

ハンドルの奥にあるバイクのような3連メーターが特徴的です。ハンドルは、硬派なパワステなし。リアエンジンなので、前輪の荷重が少ないため、走行中はそれほどハンドルの重さは感じませんが、車庫入れなどの低速の取り回し時は激重でした。また、スコスコ入るシフトは爽快そのものでした。

これもまた特徴的なゼブラ柄のシート。ポップなイメージながら、機能性が高く、着座位置も低くてホールド感も高かったです。

※グーネットさんのカタログから画像を引用

30代くらいの子育て世代真っ盛りで、ファミリーカーは必須。でも走り好きのパパがもう一台欲しい。そんな時に、このクルマ。スポーツカーの官能的なフィーリングをも表現してくれて、維持費が安くお財布にも優しい、しかも愛嬌がある、理想的なクルマだったと思います。

走りは?

くいくい向きが変わる回頭性

ミッドシップエンジンレイアウトのため前輪荷重が少ないことにより、ハンドル操作に対して、向きが変わりやすく回頭性が高いことが特徴です。

一般道を走行していても、ちょっとしたハンドル操作をする中で、そのキビキビとした動きを楽しむことができます。

官能的なエンジンサウンド

正直、NS-Xのエンジンサウンドにどことなく似ているなとずっと思っていました。軽のエンジンであっても、そこはホンダエンジン。たくましい回転フィールや、低音かつ調和したエンジンサウンドは、官能的で、走りながら聞いていてすごく気持ちが良かったのを覚えています。

しかし、エンジンの個体ばらつきによって、若干のエンジンサウンドの違いがあるのも、他のクルマに乗って気付いた部分ではありました。

ミッドシップらしいトラクション性能

雪道での走行時には、ミッドシップ車らしく、後輪荷重が大きいことによる、トラクション性能の高さを感じることができました。

ウエットは注意のブレーキ

ABSが装着されていなかったビート(後期にオプションで装着可能となった)は、前輪荷重が軽いため、ブレーキング時に前輪がロックしやすい特性を持っています。

特にウエットでの急ブレーキは要注意。前輪がロックすると、ハンドル操作が効かず、強アンダーステアになってしまいますからね。そうなってしまったら、勇気を持ってブレーキペダルを緩めることが大事だと思います。

ビートのCM動画を見つけました

ビートのCMを上げている方がいらっしゃいましたので参照させていただきます。

いやー懐かしい!!

「遊んだ人の勝ち」って言葉に、このクルマの開発者の思いを感じますね。

Cappuccino (SUZUKI) 1991

Cappuccinoとは?

スズキ・カプチーノは、1991年から1998年まで生産された軽自動車で、その小型で可愛らしいデザインとスポーティな走行性能で人気を博しました。

カプチーノは、小型のオープンスポーツカーとして設計され、リトラクタブルルーフという折りたたみ式のハードトップを備えており、車体の色とは対照的な黒いルーフが特徴的でした。また、軽量なボディとFRレイアウト(フロントエンジンリアドライブエンジン)により、優れたハンドリングと加速性能を実現しました。

エンジンは、直列3気筒の657ccターボエンジンが搭載されており、小型ながらも十分なパワーを発揮し、スポーティな走行を楽しむことができました。さらに、5速MTや3速ATのトランスミッションが選択可能で、ドライバーの好みに合わせた運転が可能でした。

内装もシンプルでスポーティなデザインであり、運転席周りの操作性も考慮されていました。また、小さな車体ながらも快適性を追求し、長時間のドライブでも疲れにくい仕様となっています。

総じて、スズキ・カプチーノは、小型ながらもスポーティで楽しい運転を提供するオープンスポーツカーであり、軽快な走行と可愛らしいデザインが多くの車好きの心を掴んでいます。そのユニークなスタイリングと素晴らしい走行性能により、今でも愛好家によって高く評価されています。

こんなクルマでした

こちらもビートと同じく、可愛く愛らしい印象を持ちながらよく見るといかにもFR車らしいロングノーズで2シーターレイアウトがいかにもスポーツカーらしさを表現しています。

 

オープンカーとは言え、ハードトップというかタルガトップのような構造で、開閉にいささか手間がかかります。

 

軽ながらもスポーツカーらしさを追求したインテリア。

しかし流石に狭かった記憶があります。

※グーネットさんのカタログから画像を引用

走りは?

トルクフルなターボエンジン

当時のターボの特性そのものの、ドッカンターボでした。ビートのエンジンとトルクを比較してもその差がよくわかります。
(ビート)     6.1kg・m/7,000rpm
(カプチーノ前期) 8.7kg・m/4000rpm
(カプチーノ後期)10.5kg・m/3500rpm

軽量+ドッカンターボ=パワードリフト という図式がぴったりの車でした。

振り回しやすさと扱いやすいハンドリング

ボディサイズが小さいく軽量なため、そんなヤンチャなエンジンであっても、挙動コントロールがしやすく、振り回して遊べるクルマでした。扱いやすいハンドリングだったと思います。

カプチーノを特集した動画を見つけました

K CARスペシャルというビデオ雑誌のカプチーノ特集号を参照させていただきます。カプチーノの紹介やライバル車だったビートとの比較で動的性能をよく表している動画です。

K-car スポーツはこれから復活はあるのか?

軽という日本の道路事情で生まれた枠の中に、スポーツ性をギュッと詰め込み、走る楽しみを凝縮。それでいてどこか愛くるしいこの2台。

こんなクルマは2度と現れないであろうと思いつつも、今後EV時代が訪れ、マイクロEVスポーツというジャンルが人気になっていくことを期待せざるを得ません。

日本の自動車メーカーさん、期待しています!!

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