1週間ほど試乗させていただいたのでインプレッション
先月、AUDIさいたま新都心さんから、最新のAUDI A4 AVANTをお借りして、1週間ほど市街地をメインに試乗させてもらいました。
そのインプレッションをまとめたいと思います。
試乗車のグレード
グレード: 35 TDI(ディーゼル) advanced
駆動方式: FF
ミッション: 7速Sトロニック
詳細はこちらをご覧ください。 AUDI A4 AVANT ホームページ
エクステリア
洗練かつスマートなエクステリア
AUDIのデザインは昔から好きなんです。変にゴツゴツしていなくて、スマートで洗練されているところがすごくいいと思います。
マイナーチェンジ前のライトは、下の部分が段差のあるデザインだったのですが、あれは失敗でしたね。今回のマイナーチェンジでやはり戻して来ました。こっちの方がいいです。
加えて、AVANTと呼ばれるワゴンスタイルはさらにスマート。伸びやかなデザインが好印象です。
リア周りも少し重厚感がありながらもスマートな感じ。好きです。
特徴的だったのは、ボンネットの端の部分の処理。バンバーやライト類にかぶさるようにあえて段差を作っています。ぱっと見、ボンネットが閉まってないかのよう。
普通は、このあたりの処理は、隙間を減らしたりと目立たなくするのが普通のデザインだと思うのですが、あえて強調するあたり、何かしらの意図があるのでしょうか?隙間の管理をする必要がないというメリットもありそうですね。
サイドから見ると、その部分が力強いラインになって、ドアにつながっていますね。
それと同じようなラインがリアフェンダーにもあります。リアフェンダーを幅広く感じるような演出にも見えます。
リアのフィニッシャーは、大きく横に長いデザインでリア周りを引き締めていて良いと思いました。
ただ、右側にも同じものがありますが、よく見るとイミテーション。排気管の出口はありません。まあ、デザインは共用ですし、カッコよければよしですね。
タイヤは、BRIDGESTONE TURANZA 225/50/R17。コンフォートタイヤですね。50タイヤなので、乗り心地はよさそう。
エンジンは、TDI、クリーンディーゼルエンジンを縦置に搭載。結構大きいですね。エンジンルーム後方には、エンジン音を遮断して車内に通らないようにする遮音部材が取り付けられていますね。
インテリア
最近の欧州車はみんな同じですが、運転席は近未来的。大きなデジタルメータとナビが鎮座しています。
シフト周りは、シフトバイワイヤのシフトレバー。その周りには、電動パーキングとブレーキホールドのスイッチ、オーディオの音量ダイヤルのみでシンプルな構成です。
メーターは、いくつかの表示パターンが選べます。
デジタルメーターでナビの表示まで可能。目線をずらす量が減るため、安全運転に寄与しそうですね。ただ、自分は古い人間なので、左にあるナビのモニターをいつも見てしまっていました。
ナビのモニター。大きくて見やすい。バードビューもこれなら見やすいですね。
シートは肉厚で座り心地は良好です。ちょっとシート位置高めだったかな。
リア席の居住性は十分です。長身の自分でも頭や膝周りに余裕がありました。
荷室は広い。普通の生活の中では、かなりのものが載せて運ぶことができますね。
荷室の下は、バッテリーと、マイルドハイブリッドのための部品が鎮座しています。重量配分を考慮していますね。
リアシートを倒すと、広大な荷室に。タイヤや自転車の運搬も余裕でできそうです。
個人的には、ドアミラーの形状が不満。燃費向上のために空気抵抗を減らそうとしているのか?外側が細く垂れ下がったデザインは、後方の視認性が悪いかなと感じました。
エンジン・ミッションについて
結論としては、電動化時代になって、この技術を捨てるなんて勿体無いと思っちゃいました。
動力性能
この車のエンジンは、2リッターディーゼルターボ。これは素晴らしいと思いました。低回転からトルクがあり、アクセルに対する応答性が高い。街中での発進や、走行中の再加速のようなシーンですごく頼もしいエンジンでした。また、そのトルクを伝える7速Sトロニックの変速も見事。変速ショックは皆無でしたし、加速時の息つきを感じないシフトパターン。
マイナスポイントとしては、4人乗りだと、その動力性能、特にトルク感に翳りが見えるところはありました。それでも素晴らしい性能だと思いました。
加速性能の反面、減速性能はどうか?最近は、燃費重視でアクセルオフしても減速しない車が多いですが、この車はしっかり減速度も出ていてスピードコントロールしやすいと感じました。後々調べていると、マイルドハイブリッド回生を行っていて、減速時に充電を行なっていたんですね。
また、加速の姿勢について、FFであることが要因なのですが、前が浮いたようなピッチ姿勢になり、ちょっと残念でした。クワトロなら、そうならないでしょう。
NVH
極低速は、ディーゼルエンジンらしいガラガラ音が聞こえましたが、走行中は見事に消されていて、静か。振動も気になりません。
トルクがあるディーゼルは、過度に回転数が上がることなくシフトアップできるところもあるのかなと思いました。
でもやはり、エンジンルーム内の遮音対策がしっかりされている効果が大きいと思います。
燃費
市街地のみ走行で、 14km /Lでした。高速使えば、20近く行くのではないでしょうか?
AUDI TDIエンジンの訴求ビデオ
試乗後に見つけた、AUDI TDIの魅力を訴求するための動画を見つけましたので、引用させていただきます。
この動画の説明は、自分が乗った感想とピッタリだったなと思いました。
ブレーキ
AUDIらしく、踏み始め軽く、ストロークさせてしっかり効くブレーキ。好印象でした。
ただ、ピッチ姿勢大きめ。FFらしいブレーキ姿勢でした。クワトロだとリアがもう少し沈んだ姿勢で安心感がでますよね。やはりAUDIは、クワトロでないとと思ったシーンでした。
ハンドリング
まず、ステアリングの切り始めに切りごたえがなく、しっかりしている感じが薄かったことが残念。
また、ハンドリングにリニアリティがないところが、AUDIらしくないなと思いました。中速領域で15度程度切らないとしっかり曲がり出さない。曲がらないと思って切り増しするとあるところから急に曲がる。そんな印象でした。
荷重配分が前寄り、かつ50扁平のタイヤのせいかも知れません。クワトロモデルだと重量バランスも後ろよりになり、ハンドリングが向上するかもしれませんね。
乗り心地
フラットライドで乗り心地いいと感じました。
大きな段差でも当たりが柔らかく、収束性高い。50扁平のタイヤが貢献しているようです。
ただ、4人乗車では、悪化しますね。この車両はメカニカルサスペンションだったため、やはり、電子制御サスペンション+モード切り替えがないと対応できない課題なんでしょうね。
その他装備
ブレーキホールド機能
アウディホールドアシストというな名称の機能です。特筆すべき機能でした。アイドルストップでもブレーキホールド制御していましたし、解除が素晴らしくスムーズ。解除時のエンジン始動でややエンジントルクが発生するのが遅くタイムラグがある場合もありましたが、許容レベル。
バック時には、スピードコントロールが難しくならないように、作動しない設定となっているところも親切でした。
総じて
真っ直ぐ走るならすごく良いと思うのですが、ハンドル切ると、、、て印象ですね。
動力性能 :◎ 乗り心地:○ ハンドリング:×
550万、新車で買う?
やはり、AUDIはクワトロでしょと感じました。FFなら、VWなどとの競争になりますし、ブランドやデザインの好き嫌いだけになるので、個人的な評価としては、魅力が薄れるのかなと思いました。
また、先日、Q4 e-tronの試乗記事をアップしました。
Q4 e-tronがほぼ同等の価格で買えるとなると、そっちの方が魅力的だと感じました。これから、e-tronが続々市場に出てくると、AUDIの既存の車種との競い合いというか、潰し合いになりそうな感じですね。
今回の試乗記は以上です。
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