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【トヨタ新年式典の感想と章男社長への憧れ】

豊田章男社長の年頭の挨拶

YouTubeのトヨタイムズでリリースされているこの動画をみました。

結果的に、もともと涙もろいのですが、今回輪をかけて感動して涙腺崩壊!!してしまいましたのでこのことについてお話しします。

そもそも自分は章男社長の大ファンです

自分は、トヨタに興味があるというよりは、章男社長の生き方や考え方に共感と尊敬の念を持っていました。

現在の地球全体のカーボンニュートラルに対する対応、考え方に対しても、本質をついた高い視点での考え方をお持ちでいらっしゃいました。電気を消費するクルマ単体のことだけを考えるのでなく、電気を作り運ぶ過程まで含めて考えるべきだというのと、トヨタだけではなく日本の自動車産業約550万人の雇用を守るべきだという考え。

自分もカーボンニュートラルについての考え方には、全体の系で考えるべきだと思っていて、簡単に全てEV化に走るべきではないと考えていたため、章男社長の考え方を支持していました。(自動車企業を系列含めて大きく動かすことは時間を要するため、全部EV化を旗頭に動かすという思惑もわからないわけではないですが)それ以上に日本の自動車産業全体を考えるという章男社長のスケールの大きさ、器の大きさに対して、惚れ込む気持ちしかありませんでした。

また章男社長はこう言って、水素燃料を使った内燃機関のクルマの開発を続けています。

敵は炭素であり、内燃機関ではない。意志ある情熱と行動により、10年後、20年後の未来の姿が変わってくる。

本当に、心に突き刺さるこんな言葉をサラッと喋る章男社長、憧れます。

これに対して、ヨーロッパや中国メーカーは、ある意味日本のハイブリッド技術を潰すために、自分達の地域のルールを変更して将来的に内燃機関は走行できない規制を作ろうとしています。また、日本企業の中にも、将来的にEVに全て置き換える宣言をしているメーカーもあります。

そんな急激なEV化に対して、さまざまな課題や遅延が発生しています。ロシア・ウクライナ戦争という予想外の事態が発生にエネルギー供給に問題が生じたこともありますが。そしてついにVWグループが雇用問題に関する労働組合のプレッシャーから、EV急進派のCEOを更迭し、内燃機関を部分的に残す方針に変更してきたのです。

これは現時点で本質を見抜いた章男社長の勝利としか言いようがありません。

こちらが動画です

そんな自分が見た結論としては、一段とファンになっていました。

この動画が文字起こしされて、2023年 豊田社長念頭挨拶の方にアップされていましたのでそちらも参照ください。

自分にとって響いたところは4つ

3つの道標

未来は「自分以外の誰か」の幸せを願う仲間たちが、一緒に努力し、行動してつくるものだと思います。自分の利益のために大きな声を出していても、そこには対立しか生まれません。

そして、対立と分断は、誰も幸せにはしません。意志ある情熱と行動で、まずやってみる。共感してくれた仲間と、たくさん失敗しながら、少しずつ前に進んでいく。

「共感」という言葉は、「共に」「感謝する」と書きます。

「ありがとう」と言い合える関係から生まれる未来は、きっと今とは違う景色になってくると思います。そこには必ず「笑顔」がある。それを「微笑みの国」、タイの人たちが教えてくれたと思います。タイの皆様、本当にありがとうございました。

これらの言葉たち、それこそ感動と共感を生む言葉たちをどうして生み出すことができるのか?自分には憧れしかありません。きっと苦悩に苦悩を重ねて、本質しか問題解決できないという結論に達した章男社長の魂からほとばしる言葉のような気がします。

対立と分断。今のウクライナとロシアの戦争もそうですが、そんなに大きい話でなくてももっと小さな領域でもいくらでも起きています。

会社の中で言えば、自分の利益、つまり自分の部門やグループだけの利益しか考えられない近視眼的な集団や個人は数多く存在します。そこには壁ができ、相手をやつらと呼び、足を引っ張る。逆に対立を楽しんでいる、ざまーみろということに達成感を得ているかのような人もいます。

こんなことで、商品を買っていただけるお客様に届けられるのか?と思います。無理ですね。

話は飛躍しますが、最近の日本社会の風潮にも、ちょっと失敗したり、目立ったりするだけで、バッシングして叩きのめすようなことをすることがあります。思うに、チャレンジと失敗を許容できる社会や会社環境を作らないとこの先の日本はないと思います。

その原点というのは、相手へのリスペクトだと思うんですね。相互が話し合いお互いをリスペクトして失敗を許容して前に進んでいく。そんなレジリエンスを持った社会や会社が今後の日本の復活に対するキーなのではないか?と思います。

なので、きっと章男社長がそんな本質を理解した上でのこの話をされているんだなと思うんです。

危機に直面した時に現れる「2つの道」

いま、私たちは、「何が正解かわからない時代」を生きています。その中では、これまでに経験したことのない「危機」に直面することがあります。その時、必ず、私たちの前には「2つの道」が現れます。

トヨタの思想、すなわち「もっといいクルマ」をつくり、各地域のステークホルダーに愛され、必要とされる「町いちばん」の会社を目指す道です。言い換えれば、「商品」と「地域」を軸にした経営ということになります。

これは、ものすごく時間がかかり、すぐに評価されることのない道です。むしろ、短期志向の人たちからはバッシングを受けます。いわば、「イバラの道」でした。

これも、アメリカでの訴訟の経験からくる魂の言葉だと思います。

会社の戦略を考えた時に、やはり短期的な成功を狙う方向性になることが多々あります。理由としては、やはり自分しか、都合しか考えていないというところに戻っていくのではないか?と思います。大局的に見れないことが問題なのかと。

・どうせココには長くいないしなあ。
・短期的に成果出せないとクビになっちゃうし。
・新しいことなんてめんどくさいしそれどころではない。
・失敗したらどうする、やるならあんたが責任とってくれよ。

そんな考え方を持っているリーダーは即刻やめてほしいと思いますね。

章男社長のような考え方のできるリーダーが、真のリーダー、本質的なリーダーだと確信しています。

大切にすべき価値観

この13年間、皆さんと一緒に「イバラの道」を進む中で、私自身が「現場」に立ち、自らの「行動」で、「トヨタの思想」を示し、大切にすべき「価値観」を変えてきたと思っています。こちらをご覧ください。

私たちが目指すべきは、「幸せの量産」であり、「もっといいクルマ」をつくり、お世話になっている「町の人たちを笑顔にする」ことです。

そのために、トヨタの価値観を変えようと努力してまいりましたが、なかなか変わりません。それが私の本音であり、一番の悩みでもあります。

「本社」よりも「地域」
「会議室」ではなく「現場」
「肩書」ではなく「役割」
「決裁」ではなく「相談」
「説得」ではなく「共感」

仲間と一緒に挑戦し、一緒に失敗し、一緒に改善をしていく。みんなで努力して、そんなトヨタをつくってまいりたいと思います。

 

真のリーダー、章男社長の悩み。本質がわかっていない人に対してどうやってそれをわからせていくのか?です。

それはやはり、ユーザー目線を徹底することしかないんですね。でも確かに難しい課題です。会社が大きければなおさら。現場のマネージメントレベルまで浸透させるのは、膨大な時間がかかります。

でも章男社長はやはり、行動や心に染み入るコメントで、相手の心を揺り動かし理解させる能力は卓越していると思います。真のリーダーであると思います。

私たちは「クルマ屋」です

最後にきたこれらの言葉。心に突き刺さりました。

 

「サラリーマン」という仕事はありません。皆さんの仕事は「クルマ屋」です。トヨタの思想と技と所作を身につけた、町いちばんの「クルマ屋」を目指して、努力を続けてほしいと思います。

グローバルトヨタ37万人が「ありがとう」と言い合える関係になり、それぞれの国や地域で、その関係を広げていくことができれば、対立のない世界、明るい未来に近づいていけると思います。

私たちは「クルマ屋」です。

今年も、みんなで心をあわせて、それぞれの町の人たちを「笑顔」にする「もっといいクルマ」をつくろうじゃありませんか。

私たちは「クルマ屋」です。

この言葉は、本当にトヨタの従業員だけではなく自動車産業に従事している人々の心を鷲掴みにする言葉なんじゃないかと思うんです。自分はここで涙腺が崩壊しました。自分には、「クルマ屋のプライドを持て!!」という言葉に聞こえてなりませんでした。

元所属していた会社での、新年式典で当時の社長が従業員の目の前でスピーチしていたところ、だんだんエキサイトしてきてべらんめー調になって「お前ら人生のほぼ半分を会社に捧げているんだからしっかりやれー!」と言い放ったことを思い出しました。今言ったら大変なことになりそうですが、彼は当時人気の社長だったので従業員にハッパかけたくらいに思われてましたが。

最後にありがとうと笑顔という人間にとって本質の本質の言葉でまとめています。もう何回言ったか分かりませんがもう一度言います。憧れと尊敬の念を抱かざるを得ません。

トヨタの社員の皆さんは羨ましい!

あくまで外部、表面的に見た感想ではありますし、内部では不条理なことは起きますし世の中必ず裏があるのは長く生きてきて理解しています。

ただ、本質を問うことが未来に向けての光になることは間違い無いですし、章男社長はそれをわかりやすく示すことができる類稀に見る才能をお持ちの方だと思うんです。

こういった会社内部のスピーチを外部に訴求することで、全体を巻き込んでトヨタだけではなく、日本の自動車業界、ひいては日本の産業・経済に強力な風を吹かせようとしている気がします。いっそのこと政治家、総理大臣になって日本を牽引してほしいと思わざるを得ません。

自分がもっと若かったら、章男社長の下で働きたかったなあと思ってしまいます。いまのトヨタの社員の皆さんは本当に羨ましいです。

今後も章男社長ファンとしては、動向に注視しながら、トヨタのクルマたちにも興味を持ってみようかなと思っています。それでは!!

【追記】(1/26)

ついおととい、こんな記事を書きましたが、章男社長ファンとしてなにか感じるものがあったのでしょうか?

本日夕方の緊急会見で、社長退任、会長就任のアナウンスがありました。

お疲れ様でしたというよりも、上に書いたように、これからさらに頑張って行かれることと思います。章男さんの活躍フィールドが広がって、もっとスケールの大きい活躍を期待せざるを得ません。

これからの章男さんの動向、目が離せませんね。

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