心温まるストーリー
娘の部屋にあり、何気なく手に取ったこの本。題名がポジティブで、好印象だったので読んでみました。
題名:希望を運ぶ人 (The Noticer)
著者:アンディ・アンドルーズ 訳者:弓場隆
発行:ダイヤモンド社
ジョーンズという謎の老人がある街に現れて、問題を抱えている人々と対話していく中で、彼らを救っていくという、心が温まるストーリーでした。
ぜひみなさんに読んでもらいたいと思いますので、ご紹介します。
ちなみに、自分が想像するジョーンズはこんなイメージです。
人生の知恵に納得
この本の帯には、こんなことが記されています。
「人生に立ち止まったとき、ひらいてほしい物語」
「不安や悲しみを感じたら見方を少し変えてごらん。きみの人生は動き出すよ。」
「謎の老人ジョーンズが僕らに教えてくれた「人生の知恵」とは?ホームレスからベストセラー作家になった著者による、幸運を切り開くための物語」
読み終えてみて、これらの言葉がこの本の本質を言い得ている言葉だなと感じました。
すなわち、本書は、人生における知恵や教訓をストーリー化したものです。その中でも大事だなと思ったのはこんなことでした。
①持っていないもの、失ったものに意識を向けるのではなく、あるものに感謝するもの見方をすることが大事である。
②心配事のほとんどは起きない。
③自分がコントロールできるところに集中する。
④今を生きる。
⑤感謝日記を書く。
⑥周りの人が自分のどんなところを変えたいと思っているんだろうか?と自分に問いかけて、自分の改善点を見つける。そしてまわりの人が一緒にいたいという人間になる。
これらは、ここ数年で生き方に関するいろんな本を読んで、出てくる言葉たちではありました。しかし、自己啓発本やノウハウ書ではなく、本書のようなストーリーの中で散りばめられていると何かスルッと入ってきて改めて実感する気がしました。
若者が明るい将来を創造した
ジョーンズが若者に勧めた「偉人の伝記を読むこと」
冒頭にアンディという若者が、橋のたもとで路上生活しているところからこの話が始まります。
帯の文章にあったように、著者はホームレスだった過去があったとのこと。しかもアンディさんじゃないですか!彼の実体験にも似たシチュエーションでストーリーが始まるのです。
そのアンディに、ジョーンズはこう語ります。
若者よ、よく覚えておくといい。「経験は最良の師」という格言があるが、そうじゃない。他人の経験こそが最良の師なんだ。偉人たちの人生について読むことで、彼らが偉人になった秘密を紐解くことができるよ。
そして、ジョーンズはこの3人の伝記を読むのを勧めます。
・ウインストン・チャーチル
・ジョージ・ワシントン・カーバー
・ウィル・ロジャース
以降、アンディは、数多くの伝記を読み耽って、その中から学び、人生を前向きに軌道修正していくのでした。
・ジャンヌ・ダルク
・エイブラハム・リンカーン
・ヴィクトール・フランクル
・ハリー・トルーマン
・フロレンス・ナイチンゲール
・ダビデ王
・ハリエット・ダブマン
・エリザベス1世
・ジョン・アダムス
・マークトウェイン
・ジョシュア・チェンバレン
・ジョージ・ワシントン
・アンネ・フランク
・クリストファー・コロンブス
・パットン将軍
・キューリー夫人
・ヨシア記
・カレブ
・ハリエット・ビーチャー・ストウ
・アレクサンダー大王
・ブッカー・ワシントン
・ダニエル・ブーン
正直、名前だけ知っている人、名前すら知らない人がほとんどでした。
自分も伝記読破チャレンジしようと決意しました
人生経験が少ない若者が、先人に学ぶことは非常に意味のあることだと思います。
ですが、自分のようないろんな経験をしているアラカンはどうだろうか?と考えました。ネガティブに考えれば、もう遅いよなんて考える人もいるでしょうけど、自分はそうは考えませんでした。これからの人生に役に立つヒントがあるかもしれませんし、ジョーンズのように立ち止まっている人、困っている人、若い人たちに伝えていくこともできます。
なので、自分もこれらの偉人たちの伝記を片っ端しから読んでみよう、そして学んでみようと思いました。
こんな老人になりたい
本書に出てくる、ジョーンズという謎の老人が本当に魅力的なんですね。
人間としての深み。本質を理解した上での表現力、伝達力。
自分は全くかけ離れた人間なのですが、正直憧れます。
まずは伝記読破チャレンジで少しでも近づけるか?やっていきたいと思います。