観てて今年一番ワクワクした試合
先日まで、福岡に帰省していて色々やっていたため、ブログの更新ができないでいました。
その間、現地でアビスパ福岡戦観戦と3日後のルヴァン川崎戦をスカパー観戦しました。どちらかというとルヴァン川崎戦の方がワクワクした内容でしたので、先に振り返りたいと思います。(福岡戦を振り返るのも気が重いので。)
ACL決勝出場の影響を受け、他クラブと比べて3試合消化が少ない状況で始まった7連戦の4試合目。コンディションを考慮して、サブ組をメインにスタメンを組んできたマチェイ監督。いいと思います。
こういう試合は、スタメンを見ただけでワクワクするんですよね!今まで試合に絡むことができなかった選手が公式戦に出てどんな活躍をしてくれるのか?を考えるだけで。しかも相手は、今調子が悪いとはいえ、川崎です。ワクワクしますね!
※なお、本記事の写真は、浦和公式サイトの写真を引用させていただきました。
ターニングポイントになるであろう試合だった
試合を通して、全員がアグレッシブに闘っていていましたね。ちょっと前がかりすぎて、チョンソンリョン選手の1発のパスからピンチを迎えるシーンが数度ありましたが、まあ仕方ない。それ以上に好感の持てる試合でした。
川崎の方は、前からプレッシングしてくることもなかったため、ビルドアップに苦労することもなく、縦パスや、ワンタッチパス、コンビネーションプレーが多く見られました。
結果としては、彼らが躍動して頼もしい活躍をしてくれて、チームの底上げ、戦力の厚みを感じた1戦となりました。この1戦が、今後のリーグやカップ戦を乗り切り優勝をもぎ取ろうとしているチームにとって、のちのち振り返ってみると確実にターニングポイントになるであろう試合だったと思います。
後半36分の高橋選手起点となった一連のプレー
得点には至りませんでしたが、自分が注目したプレーは、後半36分。
自陣左サイドで、途中出場の高橋利樹選手のボール奪取から、そこを起点として、カンテ選手、敦樹選手、リンセン選手、敦樹選手と繋ぎ、ヒールキックが走り込んできた高橋選手には届かなかったのですが、全員が周囲の動きを理解して走り込んでいる流れるようなプレーが、本当に感動しましたし、チームの成熟度を感じるシーンでした。
さらに素晴らしい壁パスを出したリンセン選手を見て、カンテ選手との2TOPは機能するのではないか?と思いました。
また、高橋選手は期待感のある選手。レギュラー争いにどんどん絡んできてもらいたい選手ですね!
反面、開始早々の失点シーンは残念
開始3分での失点シーンは、守備面での落ち着きの無さを突かれましたね。浦和の左サイドで、相手選手を追い込めなかったことで、左サイドを制圧され、シミッチ選手に決定的なパスを通されてしまいました。
リンセン選手が左サイドのプレー、特に守備面で戸惑っていたことによって、中途半端なプレーになり、大畑選手だけで守備対応せざるを得ないシーンが多かったことも要因の一つでしょう。後半の出来から見ても、リンセン選手は中央でのプレーが適していますね。
印象的だった選手たち
カンテ選手がついに来た!!
まさにそんな印象ですね。
後半5分の初ゴールのシーン。モーベルグ選手との関係性、コンビネーションが確立できていることがわかるシーンでしたね。素晴らしいセンタリングからの、カンテ選手のシュート体勢に持っていける素晴らしいトラップと鋭いシュート。
真正面からの映像で、シュートに対して、川崎のGKのチョンソンリョン選手が手を引っ込めたように見えましたが、横からの映像だと、カンテ選手のシュートスピードが速すぎて、手を出すタイミングが遅れ、諦めて手を引っ込めたように見えました。それほどの弾丸シュート、フォワードらしい思い切りのいいシュートでした。本当に頼もしい限りです。
加えてこのシーンでは、リンセン選手がサイドに走り込んで相手ディフェンダーを引き連れて、カンテ選手のマークを緩くさせていることも忘れてはいけませんね。
そして、彼の諦めないプレー。後半44分の川崎のオウンゴールのシーンでも、無理な体勢で、右サイドの酒井選手にパスを出したカンテ選手が、プレーを止めずに中に走り込んできたからこそ、相手が混乱してオウンゴールにつながったと思いますし、自分はそんな彼の諦めないプレーが生んだ彼のゴールだったと思っています。
人間性含めて、素晴らしい選手が来てくれたと感謝感謝です。また、リンセン選手、シャルク選手、モーベルグ選手といった不調だった選手たちを、カンテ選手が引き上げて、自信をつけさせてくれるような不思議なパワーを持っている気がします。
これからもどんどん良くなって、ゴールを量産してくれること間違いなしですね。
安定感のある柴戸選手のプレー
久々のスタメンだった柴戸選手は、素晴らしいプレーをしたと思います。安定したビルドアップへの貢献度が大きかったですね。常に、岩波選手、犬飼選手からのパスを受けれる位置への動き直しを細かくやっていて、ボールを前進させていました。また、鋭い縦パスも。平野選手との縦関係でのコンビネーションは絶妙でした。
本来ならば、レギュラーでも全くおかしくない選手ですから、この調子でどんどんレギュラー争いに加わって欲しいと思います。連戦が続きますので、絶対にチャンスはあります!
やはり脅威の17歳 早川選手
彼は、まさに可能性無限大ですね。この言葉がぴったりです。毎試合、こんなこともできるのか!と新しい一面を見せてくれます。
今回、自分が一番注目したのは、サイドチェンジ。この試合で数回、サイドチェンジをしていますが、特筆すべきは、前半25分の右サイドから左サイドのリンセン選手に通した精度高いサイドチェンジ。いやーこんな精度の高いロングキックもできるんだ!と感動しましたし、加えて視野の広さを持っていることも証明されました。
今回の試合のトップ下というオプションは、彼にとって本業となるであろう可能性を秘めていると思います。視野の広さはもちろん、ボールキープ力、裏への飛び出し、積極的な守備、シュート力と、マチェイ監督のトップ下の選手に求める要素を全て持っていると思っています。そして、まだ17歳。後日談によると、次の日、高校の日直だったため、早めに交代させたとのこと。
自分は、F1の角田選手のファンなのですが、早川選手は彼に風貌が似ている気がして、そういう意味でも応援したくなります。
もう彼が将来どうなるかワクワク感でいっぱいです。楽しみで仕方ありません。
正のスパイラルに入った!!
サブ組の活躍が底上げとなってチームを逞しくする。この試合で、サブ組の逞しさや選手層の厚みが証明された形になりました。これは非常に大きなことだと思います。
なぜなら、チームの選手層の厚みは、連戦が続く試合で勝ち続けるために大切なことだからです。リーグ戦は長丁場ですし、加えてカップ戦やシーズン終盤でのACLやCWCを考えると選手達の消耗は激しいと思います。
そんな状況の中、マチェイ監督は全員でこの7連戦を全員で戦い抜こうとしています。スタメンで出た選手たちを60分〜70分のタイミングで交代させ疲労を軽減するとともに、サブ組にチャンスを与えて、彼らがそこで活躍する。そうすれば、スタメン組もプレッシャーを感じますし、前回のレベルアップにつながる。まさに、正のスパイラル!!それを知将、マチェイ監督は狙っているのだと思います。もう何度も言うようですが、素晴らしい監督です。
この時点で、この試合の後行われた京都サンガ戦は終了していますが、あの苦しい試合を後半途中から出てきたカンテ選手がゴールを決めて、勝利を手繰り寄せています。
今後も、苦しい試合が続くと思いますが、「誰一人無駄な選手はいない!ワンチーム!」と標榜するマチェイ監督の言葉を頼もしく感じながら、我々はサポートし続けていきたいと強く思った試合でした。