見え始めた勝者のメンタリティ
実に頼もしい勝ち方。
インタビューで明本選手が語った言葉が印象に残りました。
「最後まで戦うことが勝利を呼び込んでいる。」
本当に全員が集中力を切らさず、戦っていると思うんです。
勝者のメンタリティという言葉はギド監督時代によく聞いた言葉でしたが、それからかなり聞くことのなかった言葉でした。ひさびさにこの言葉を思い出すチームになったなと感じました。ポーランドリーグ優勝の実績を持つマチェイ監督がその勝者のメンタリティを植え付け始めている、勝ち切れるチームを作ってきている、そんな印象の試合でした。
新潟のサッカーは素晴らしい
個人の技術力が高く、よく作り込まれたサッカー。そんな印象でした。
GK含めたバックラインからのビルドアップは素晴らしく、以前浦和に所属していた、伊藤涼太郎、トミー(トーマス・デン)選手の活躍で、浦和にとっては脅威でした。
伊藤涼太郎 選手
彼が浦和に入団するリリースのスクショが残っていました。以前にも書きましたが、彼が大原での練習に参加して練習試合を見た自分は、そのプレーに惚れ込んでしまい、このリリースを見た時、飛び上がって喜びました。
今回は、浦和の徹底マークにあって思うようにプレーできなかったと思いますが、これもJ1の壁。これを乗り越えれば、スーパーな選手に成長すること間違えなしです。頑張ってください。応援しています。そしていつか浦和に戻ってくることを期待しています。
トミー選手
ユンカー同様、トミーも、グロインペイン治ってよかった。浦和を退団した理由は、おそらく、けがによって稼働時間が十分に確保できないと判断されたからだと思いますし、怪我が治れば元々身体能力はずば抜けていて2レベルではないポテンシャルを持っている選手ですから、チームもJ1に昇格して、本来の力が発揮できる環境が揃ってきたと思います。
この試合でも、鋭い出足の守備、正確な縦パスやサイドチェンジ、危険な持ち上がりと、高パフォーマンスを連発していましたね。2021年シーズン、トミーの背番号を背負っていた娘も喜んでいました。(その年は、トミーが出ていた試合はわずかだったと思いますので)
ビルドアップに苦労したが
試合開始10分くらいまでは、ビルドアップもうまくいっていて浦和ペースだったのですが、それ以降、相手のビルドアップに苦しめられることになりました。そして失点。
その後、敦樹選手がより前目にポジションをとっても小泉選手も下がって中に絞ったようなポジショニングをしだしてから、浦和のビルドアップが改善し出したように見えました。
また、ショルツ選手のドリブルでの持ち出し、ショルツ選手から高い位置にいる酒井選手への鋭いパスによる前進。価値あるプレーで、後ろから逞しく押し上げてくれていました。さすがです。
全体的に前進できるようになってからは、相手ゴール付近で厚みのある攻撃ができるようになり、酒井選手、明本選手の両サイドバックのゴールで逆転。
苦境に立たされたものの、最終的には理想的な展開でした。
人数かけて追い込む守備
この試合特に感じたこと。前から連動する守備が素晴らしいと思いました。囲い込んで絡め取る。相手のパスのズレを誘う。そして敦樹選手や岩尾選手がボール奪取。
リカルド監督時代から、この言葉はよく聞いていましたが、今年ほど体現できてはいなかったと思います。これが、マチェイ監督がやりたいサッカーなんだなと感じました。ハイプレスという言葉は、ハイスピードでもなく、むやみやたらと前線がハイラインにならずに、連動を重視して守備を行う。酒井選手が言っていた頭を使った「大人」なサッカー。
勝って兜の緒を締めたいのですが、ちょっと時期尚早なことを書きます。
この守備のレベルの精度を磨いていけば大負けすることは考えにくいですし、長いリーグ期間を安定して戦える気がします。また、前線の外国人選手(リンセン選手、モーベルグ選手、シャルク選手)はまだまだトップコンディションでないことからこれからの上積みも期待できますし、サブメンバーのモチベーション、ポテンシャルも高い。さらに、そこにカンテ選手の加わる。今季、上位に食い込めるような気がしてきました。
MVPは明本選手に違いありません
今シーズンの明本選手。素晴らしいパフォーマンスを見せてくれています。
元々、素晴らしいポテンシャルを持っている選手であることは明らかだったのですが、リカルド監督時代はその器用さが災いして少し中途半端になっていた気がします。
マチェイ監督のもとでは、左サイドバックで定着していますし、やることが整理されてポテンシャルを出しやすくなっている気がします。
対人での守備はほぼ勝っていますし、去年よくやられていたファーのハイボールのクリアもポジショニングよく跳ね返していて頼もしい限りです。
極め付けは、あのボレーシュート。素晴らしすぎます!
次は、ルヴァンカップ清水戦
今週末も駒場で、ルヴァンカップ清水戦です。
前回の湘南戦同様、サブメンバー主体の試合になるのではないか?と思います。サブメンバーのモチベーションとパフォーマンスを上げるには大事な試合になると思います。
また、ホセ・カンテ選手が出場する可能性はありますね。ただ、心配しているのが、初試合でのフォワードの選手は肉離れで長期離脱していること。昨年のリンセン選手、前回の湘南戦での高橋利樹選手。なので、短時間の出場にとどめて、徐々に日本のサッカーにならすような采配をしてもらえることを祈ります。怪我をしてACL決勝に出場できなくなるのが最悪のシナリオですので。
清水はJ2リーグで引き分け続きと波に乗れていませんが、浦和に一泡吹かせようとしゃにむに戦ってくると思います。うまくいなしてホームの利を生かして勝ちに繋げていこうではありませんか!!
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