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大きな勝利!昨年からの成長を感じた!【浦和レッズ観戦記(広島戦)】

昨年のアウエー戦での屈辱から学んだこと

昨年の10月の広島でのアウエー戦。結果は、1-4と見るも無惨。いいようにやられました。もう屈辱的な敗戦でした。

その時の自分の観戦記を読み返してみると興味深いことを書いていたのです。

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この記事では、自分が思った疑問と選手のコメントから、当時のチームの課題がよくわかりました。

①組織的なハイプレスのチームに対する準備が十分だったのか?
②ACLとリーグを並行で戦う選手層はこれで十分だったのか?
③ゲームプランが外れた時の修正力が足りなかったこと、監督の指示に依存がちだったことを酒井選手が示唆。
④ポゼッションだけに固執していると勝てないことを江坂選手が示唆。

これらのはっきり顕在化したチームの課題をフロントは真摯に受け止めて、このままではいけないと監督交代へ舵を切ったに違いないと思います。

そして現在、その判断は間違っていなかったことが明確になっています。なぜなら先ほどの全ての課題を見事に解決しているからです。具体的にはこうです。

①まだ、苦戦はしているものの、守備面でのレベルアップは明白で、そういうチームにもしぶとく戦い勝てるようになってきた。
②マチェイ監督の選手マネージメントにより、サブ組の底上げにより、頭数ではなく実効的な戦力が向上してきている。
③マチェイ監督が大枠のゲームプランを指示するものの、ピッチ内での修正に関しては選手たちの裁量を持たせている。このことにより、イレギュラーな状況に対し素早く対応できる修正力を備えるようなチームに成長した。
④昨年のポゼッション一辺倒の戦術から、それをベースにハイプレスやロングボールなど多彩な戦術を繰り出すサッカーを展開するようになった。

そんな昨年の敗戦から学んで進化した浦和が、広島相手にどう戦うのか?すごく興味深い1戦となりました。

広島はリスペクトに値するチーム

自分が広島というチームをイメージして思いつく言葉は、”正々堂々”。この言葉がピッタリだと思います。姑息なことをしたり、挑発したり、荒いプレーで選手を怪我させたりということはなく、スポーツマンシップの中で潔く戦う印象があります。

また、監督、選手のコメントを聞いても、視野の広い、相手を素直にリスペクトしたコメントをされていて、非常に好感が持てます。

人格者であるスキッぺ監督

昨年からサンフレッチェ広島を指揮する、ミヒャエル・スキッぺ監督。

監督歴を見ると錚々たるクラブを率いてきています。シャルケ、ボルシアMG、レバークーゼン、ガラタサライ、ギリシャ代表、アルアインなどなど。

こんな経験豊富で優秀な監督をよく広島のフロントは獲得できたものです。感心します。

で、優秀なのを証明するように広島は昨年好成績を残し、Jリーグでも4位、ルヴァンカップを獲ることになります。

昨年5月22日に行われた埼玉スタジアムでの対戦で、試合の内容もさることながら、彼を印象深く思ったのは、昨年のホームの試合終了後のコメント(jleague.jpから引用)にありました。

面白い試合だったと思いますが、そのわりに0-0で終わってしまいました。ただ、シュートチャンスは両チームともありましたし、どちらのGKもすごい活躍をした試合でした。その中で最後の最後までゴールを目指して頑張っていましたし、ラッキーパンチが出ればという可能性を残したままプレーしていました。Jリーグの中でも良い試合だったと思います。レベルの高い2チームが競い合った素晴らしい展開で行われた試合だったと思います。

ちょっと俯瞰したようなコメントから、視点の違いを感じ、浦和をリスペクトしているコメントに好感を持ちました。さすが、歴戦の将は器が違うと思ったんです。

そしてこの試合終了後のコメント(同じくjleague.jpから引用)では、

まずは、浦和レッズのACL優勝おめでとうございます。これはクラブにとっても、日本のサッカーにとっても素晴らしいことだと思います。そして、今日の勝利もおめでとうございます。ただ、60分から65分くらいまでは、自分たちのほうが良いサッカーができていたと感じています。

やはり、器の違いと相手へのリスペクト、尊敬の念を感じざるを得ません。

川村選手のコメント

昨年の対戦以来、川村選手のキレのあるプレーはとても印象的で注目していた選手でした。そして先日、日本代表に選出。そんな中の試合でしたが、こんなふうに試合を振り返っています。(ゲキサカの記事から引用)

「伊藤選手は最後のゴールもそうだけど、あそこに入っていくのができる。僕の力負けだった」。そう振り返った川村は「代表に選ばれた中でどうしても気負いすぎているというか、最近自分のプレーができなくなっている。その中で僕がやりたいプレーを伊藤選手にやられてしまった」と悔やんだ。

悔しいながらも素直に敦樹選手を讃える素晴らしさ。この選手はきっともっともっと成長していくだろうと思いました。そんな人間性を持っていると感じました。

前半圧倒した広島を押し返し逆転勝利

前半は、やられっぱなしでどうなることかと思いました。前線からはめるハイプレスとワンツーパスを多用して前進するサッカーに押されっぱなし。特に左サイドでのワンツーパスでの全身は脅威でした。

今回は、前線にカンテ選手とモーベルグ選手をスタメンで起用してきましたが、ハイプレスに対する守備面での不安が的中する形になりました。前線での守備がハマらず、ずるずると下がる展開に。

前半終了後にスタッツを見て、浦和がシュート数とポゼッション率で上回っていることを知って全く信じられませんでした。圧倒されたという印象しかない。

ただ、ここ数試合、後半15分過ぎあたりに行われることが常となってきたメンバー交代で、その交替選手のクオリティに差が出ました。

興梠選手、リンセン選手、大久保選手、そして岩尾選手が交代でキッカーがいなくなったので荻原選手と、交代選手が全員いいプレーを展開し、すごい圧で広島を押し込み逆転勝利。

選手層と交代選手の活躍。今浦和は優勝できる条件を徐々に獲得しつつあります。

印象的だったのは?

一番は、マチェイ監督

慎三選手ではなくカンテ選手をTOPに起用してきたマチェイ監督。連戦で、次の鹿島戦で慎三選手をスタメンで使うためもあると思いますが、結果的にこの采配が後半の浦和の攻撃をブーストアップさせることになります。

今年は、3戦目のセレッソ戦で初勝利した時の安居選手のゴールから始まって、サブの選手の存在感がどんどん大きくなってきています。

これこそ、マチェイ監督の優秀さを物語っています。うまくスタメン組と絡めてサブ組を起用して、チーム全体の底上げをしている。ただ、起用方法というだけでなく、スタメンで出ていない選手に対する声掛けや意識づけ、メンタルケアというかマネージメントに優れていると思います。最近の西川選手のインタビューにも、「不平不満を言う選手がいなくて、全員が同じ方向を向いている」とありました。この言葉がマチェイ監督の素晴らしさを表現しています。

そして、日に日に厚くなってきている選手層が、この試合を決定づけるキーポイントになったのはいうまでもありませんし、優勝するチーム、優勝できるチームの絶対条件であると言えます。

浦和は、ACL決勝の激闘を含めた試合の中で、マチェイ監督の指導のもと、どんどん成長し、優勝を狙える、勝ち切れるチームになってきているのです!

マチェイ監督の素晴らしさを語ったこの記事も読んでもらえると嬉しいです。

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そして圧巻のプレー 敦樹選手

もう誰が見てもMVPは、敦樹選手。存在感が日に日に巨大化しているとしか言いようがありません。しかも、終盤まで守備はもちろんのこと攻撃にも実効的なプレーを続けることができるスタミナ。どこまで、成長していくんでしょうと少し恐ろしく思います。

自分は、彼は風貌がどこととなく、2刀流の大谷選手に似ていると思っているんですよね。

大谷選手のように、ボランチながら得点王を取るような規格外の選手になって、悲しいかな訪れるであろうステップアップの海外移籍に向かってほしいと思います。本当は移籍してほしくないんですが、浦和の枠に収まりきれないスケールの大きな選手を浦和に拘束することなんてできませんよね。可愛い子には旅をさせろ!ですね。

存在感を示し始めたリンセン選手

リンセン選手も徐々に試合出場数も増えてきて、その中で存在感を示し出しています。特に、押し込んで中でプレーした時のポジショニングがいいと思います。今回の敦樹選手のゴールのアシストとなったヘディングも素晴らしかった。

投入当初は、左サイドでプレーしていたのに、その後、トップ下だった関根選手を押し出すかのように、ほぼほぼ真ん中でプレー。監督の指示に従っているのか?ちょっと心配になりましたが、そこは、結果オーライ。

交代での投入で調子を上げて、スタメン2TOPで破壊的なプレーを見せてくれるようになるのを期待しています。

ここずっと好調をキープしている関根選手

ここ毎試合、印象的だった選手として、関根選手をあげていますね。今回は積極的なドリブルとシュート。素晴らしかった。デビュー仕立ての頃の関根選手を思い出しました。なんといってもプレーにキレがあるし思い切りがいい。

ここ数シーズン、何か悩んでいるような中途半端なプレーが続いていたのですが、もう完全に彼らしいいいところが戻りましたね。加えて、キープ力やポストプレーの進化。

これも、伸康コーチが近くにいるメンタルサポートが貢献しているに違いありません。また2019年のアルヒラルに敗戦したことの重荷から解放されたことで吹っ切れたとも思えます。

前半の苦しい時間帯を耐えた マリウス選手

前半の苦しい時間帯をショルツ選手と共に守り切ったマリウス選手。このことが終盤の大逆転につながる基盤となったのです。

相手シュートを勇気を持ってヘディングでクリア。ペナルティエリア内でのドウグラス・ビエイラ選手との競り合いで、ビエイラ選手のシミュレーションを厳しく叱責する姿。

イケメンながら戦うスピリットを持つ男。女性だけではなく、男も惚れる真の漢です。

次は決戦 鹿島戦

中3日での鹿島戦。お互いどんな順位にいようと、言わずもがな、因縁の相手。絶対に負けたくありません。というか、優勝を目指している浦和にとっては、負けられません。

昨年のホーム鹿島戦もすごい雰囲気でしたが、今年は昨年以上の盛り上がりを見せるに違いありません。

自分もサイスタで全力でサポートしたいと思います。

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