前節のいい流れを続けていけるか?
前節のアビスパ福岡に対して快勝。今節もその良い流れを続けて、上昇機運に乗っていきたいところです。
ただ、今年初の週中の試合。中3日でコンディションも心配ですが、きっとやってくれるに違いないと期待して、国立に向かいました。
しかし、結果的には東京の躍動する攻撃のパワーを受け止めきれず、得点差以上の敗北感を味わう結果となってしまいました。
試合前の様子
国立競技場での開催
今節は、FC東京のホームでしたが、国立競技場で開催されました。やはり、浦和戦は集客が期待できるためでしょうか。また、水曜日19:30 キックオフの試合なので、仕事帰りの方が多いことを想定すると、東京で働いている多くの方にとっては参加しやすくて良いのかなと思いました。
2層(2階)での観戦
今回初めて2層で観戦しました。
2021年天皇杯決勝、2023年ルヴァンカップ決勝と、これまで国立の試合は3層(3階)での観戦でした。3層は、傾斜がキツく怖さを感じますし、グラウンドからかなり距離を感じて、国立に対して持っていた自分の印象はあまりいいものではありませんでした。前の国立の方が良かったと感じていました。
しかし、今回の2層での観戦で印象が変わりました。傾斜も普通で、よりグラウンドを近く感じることができたので、国立に対する印象が変わりました。
また雨天の試合だったにも関わらず、全く濡れないのは素晴らしいと思いました。
試合全体を通して
相手のスピードある攻撃に屈した脆弱な守備
東京は、明らかにボール奪取した瞬間に前線が走り出し、カウンター攻撃を仕掛けました。また、浦和の右サイドで俵積田選手、カシーフ選手がドリブルで切り裂いてきたり、簡単にクロスを上げるなど非常に厄介でした。またレイオフを使ってテンポよく前進したり、ペナルティエリア内では、鋭いパスをテンポよく繰り出してシュートまで持っていっていました。
そんなスピードあふれる東京の攻撃に浦和の守備は翻弄されていました。サイドからフリーでクロスを上げさせすぎたり、全体的に自陣に引きすぎて、簡単にゴールエリア内に侵入させてしまいました。特に自陣に押し込まれた時、浦和の選手たちの守備の強度が足りなく見えたり、棒立ちに見えたりするくらいでした。今回は、3ボランチ気味に引いて守るように見えましたが、結局役割分担が不明確で、どこまでいったらいいか迷っている中途半端な守備があったように思えました。ここから点差以上に力負けした感覚、敗北感を感じたのです。この守備は脆弱すぎると思います。昨年の強固な守備を経験しているので尚更です。これでは優勝は厳しい。
前線からのハイプレスやミドルプレスを成熟させて常にうまく行けばこうはならないと思います。しかし、常にそうはならないし、ローブロック時の守備もしっかり構築しておかないと、今回のようなことになります。
守備というしっかりとした土台の上に、攻撃が成り立つというもの。ヘグモ監督には4-3-3というシステムにこだわりすぎず、当面は4-2-3-1などのシステム変更も柔軟に考えて欲しいと思います。
早急に守備戦略をしっかり構築していって欲しいと思います。
チャンスは作っていたが積極性が欲しかった攻撃
前節のように、後ろからしっかり繋いで組み立てた攻撃がうまくいった時は、確実にチャンスになっていったし、その数も決して少なくはありませんでした。悪くなかったと思います。
ただ、全体的に気になったのは、パススピードが遅く、ミスパスが多かったこと。特にグスタ選手はこれまでに比べて、ワンタッチのパスも少なく、サイドチェンジやパスのスピードも遅い、ボールを持っても判断が遅かった気がしました。受け手の態勢の問題もあるのかもしれませんが心配なところです。
また、1-2と逆転されたあと、相手を押し込んでも後ろで回すことが多く、攻撃に積極性が見られなかった。シュートを打つ積極性が足りない気がしました。東京のカウンターを恐れていたようにも感じました。
試合状況
前半はおおよそ浦和ペース
立ち上がりは冷静にビルドアップできていて、4分マリウス選手の裏へのパスをサンタナが受けてシュート、5分の佐藤選手のミドルシュートといい流れでした。
しかしその後押し込まれ、3回続けて相手のコーナーキックが続く嫌な流れ。
グスタ選手はこれまでの試合同様徹底マークされます。序盤はなかなかビルドアップの出口になりきれません。
でも8分、西川選手から、酒井選手、リョーマ選手、大畑選手とつなぎ、サンタナ選手のシュートに繋げました。
その後の11分、厄介だった俵積田選手のドリブルに翻弄された挙句、ゴールエリア内で回され、最終的には高選手のミドルシュートがネットを揺らしてしまいます。しかし、幸運にもその前のプレーでの松木選手の岩尾選手へのファールで、そのゴールは取り消しに。
この試合では、サンタナ選手の積極的な前線からの守備が光っていましたね。それに連動して岩尾選手も前からプレスして、少なくとも前半は全体的に前からの守備がはまっていたと思います。
18分にリョーマ選手のセンタリングを前田選手のヘディングシュート、21分に酒井選手、前田選手と繋ぎ、ポケットに侵入した敦樹選手がクロスを上げるなどいい攻撃ができていました。
そして24分、「国立でとんでもないゴールが生まれましたー!」とDAZNのアナウンサーにいわしめた、サンタナ選手のスーパーゴールが飛び出します。前からの守備といい、このシュートといい、サンタナ選手のコンディションは確実にいいところに来つつありますね。
直後の28分に決定的チャンス。敦樹選手のパスカットからゴール付近まで運び、左を並走していたリョーマ選手にパス。リョーマ選手のシュートは、相手ディフェンダーにクリアされます。ですが、右を前田選手が並走していて、前田選手に渡れば、一対一だったのです。相手ディフェンダーは、サンタナ選手、リョーマ選手をケアしていた状況でした。スタジアムで、「敦樹!右だよ!!」と思わず絶叫してしまいました。たらればはありませんが、ここで追加点が入っていればまた別の展開になっていたかもしれません。
37分にも敦樹選手のパスカットから、サンタナ選手のシュートに繋げますが、右にそれます。
押される場面はあったものの、全体的には浦和ペースの前半だったと思います。
後半立ち上がりからの東京の圧力に屈し逆転される
後半の立ち上がりから、東京が攻勢に出ます。これを受けて引いてしまったのが失敗でした。
46分、50分と俵積田選手のドリブルに酒井選手があっさりかわされ、それを皮切りに押し込まれます。49分、ゴールエリア内でパスを回され、最後は荒木選手にゴールが決まります。
また、前線からのプレスも効かなくなり、相手がいとも簡単にビルドアップさせてしまいます。
54分、酒井選手、前田選手に代わって、松尾選手、大久保選手を投入。早めの時間で両ウイングを変えて、この劣勢を跳ね返そうという狙いだったと思います。これでリョーマ選手は右サイドバックへ。もしかしたらこれが仇になったのかも。
松尾選手、大久保選手を投入しても、東京の圧力を押し返すほどの効果が感じられず、押し込まれる時間が続きます。そして57分、リョーマ選手のマークが甘く、またも俵積田選手に簡単にクロスを上げさせてしまいます。そのボールを中央で待っていた松木選手が大畑選手を振り切りボレーシュート。逆転されてしまいます。
61分に、サンタナ選手が、野澤選手に詰めてボール奪取しようとしたところ明らかに野澤選手の膝が入ってサンタナ選手が倒されたにも関わらず、PKにならず。
ここまで浦和はシュート0。押されまくっていました。
69分に岩尾選手に代わり、中嶋選手を投入。直後に松尾選手からのクロスをトラップしシュートするも威力なし。
また、85分のピンチは象徴的なシーンでした。トレビザン選手のゴール前でシュートしたシーンは人数はいるのにみんな棒立ち。守備アクションを取る選手がいなかったのが残念でした。
79分に大畑選手、サンタナ選手に代えて、興梠選手、石原選手を投入。
89分には、グスタ選手、大久保選手、リョーマ選手、松尾選手、中島選手、リョーマ選手と繋いでシュートするも入りません。90分グスタ選手、93分敦樹選手のミドルも決まらず、試合終了。悔しい敗戦となりました。
印象的だった選手たち
サンタナ選手
この試合で唯一の光は、サンタナ選手。強力なプレーでチームを引っ張っていました。
前線からの積極的なプレス、プレスバックしてからの守備、前線でのボールキープ、シュートやチャンスメイクと、獅子粉塵。開幕当初に比べて、中央でのシュートシーンが明らかに増えていますし、周りとのコンビネーションも上がってきていること、明らかにフィジカルコンディションが上がってきたことが伺えます。
そして24分のスーパーゴール。スタンドから見ていると、直線的にゴールに吸い込まれていきました。彼の技術とパンチのあるシュート力を表していました。
カンテ選手の代わりに、今季理不尽ゴールを連発してくれることを予感させるに十分なゴールだったと思います。
次の試合は、鳥栖戦
次は、4月7日(日)ホーム鳥栖戦です。
この嫌な流れを断ち切るには、悪いなりにも勝ち切っていくしかありません。
鳥栖は難敵ではありますが、調子が上がっていないようですので、絶対に負けられません。
ゴール裏で精一杯の声出しサポート頑張りたいと思います。
※なお、本記事の写真で、自分で撮影した写真以外は、浦和公式サイトの写真を引用させていただきました。