CWC2試合目は、負けられないインテル戦
前節のリーベルプレート戦は、浦和はいいところを見せつつも、結果的に相手選手の質の高さにやられ敗戦。
そして今回は、6月21日にシアトル ルーメンフィールド で行われた、第2戦のインテルミラノ戦です。
インテルミラノは、今年のチャンピオンズリーグの決勝に出たと言う、間違いなく世界最高峰のクラブ。明確な実力差がある対戦相手です。
しかしながら、サッカーはやってみないとわからない。日本のチームらしい組織力を生かして、カウンターで蜂のひと刺しをくらってやれば、勝つチャンスはあります。
そして、決勝トーナメントに進む上でも負けは許されません。
しかし結果的には、1-2での悔しい逆転負け。ゲームプランを貫いて、試合最終盤までリードしていただけに、終了間際の逆転負けという本当に悔しい結果となってしまいました。

試合前の様子
ルーメンスタジアムへの移動
前回は、リンクライトレールという電車に乗って行ったのですが、この日は緊急工事があって自分たちが乗るはずの区間が運行していませんでした。
なので、初めてバスを使って移動します。

当日は雨。しかし、午前中だけということで、徐々に雨はあがっていきました

決起集会の様子
この日もリーベルプレート戦同様、決起集会が行われました。
集まった浦和サポは、ぱっと見かなりの人数。明らかにリーベルプレート戦より多くの浦和サポーターが集まっています。そして、コールリーダーの問いかけで、この試合に初めてきたサポーターがかなりいたことがわかりました。これは心強いと感じました。

地上階のコンコースの様子
10時に入場しましたが、今回は地上階のコンコースを探索してみました。メインスタンド下の地上階に位置するこちらのコンコースはかなり広大なエリアでした。

昔の電光掲示板でしょうか?大事に飾ってありました。SEAHAWKSは、ここルーメンスタジアムを本拠地とするプロアメリカンフットボールのチームです。

さすが、アメリカンフットボールの国ですね。

こちらのお店は、ウォーターフロントにあって、前々日に行ってとてもおいしかったシーフードのお店。雨ということもあり、娘が暖かいものが食べたいということで、クラムチャウダーを食べました。

美味そうなビール。しかし、観戦途中でトイレに行きたくなるので我慢。

奥の方には、シーホークスがスーパーボウルを制した記念モニュメントがありました。調べてみると、2013年のことだったということです。

ちょっと感動的なアメリカ国歌斉唱
試合開始1時間前、観客席に戻ると、アメリカ国歌斉唱。お馴染みの国歌を本場アメリカで聞く。ちょっと感動的な瞬間です。

試合を通して
浦和の入りは良く、先制点を取るという理想的な展開ながらも、徐々に地力の差が見え始め、ローブロックでの守備を強いられる流れに。終盤まで耐えるものの、ラウタロ選手の奇跡的なゴールで潮目が変わり、ロスタイムで逆転され、悔しい悔しい敗戦となりました。

前半30分までは浦和らしい戦いができていた
この試合の入りは非常に良かったと思います。前節のリーベルプレート戦の立ち上がりが悪かった、リスペクトしすぎたというのはお行儀の良い表現ですが、悪く言えばびびっていたとも言えます。その反省を活かしたとも言えます。また、もう後がない状況も、やるしかないと思うきっかけだったと思います。
ハイプレス・ハイラインの守備を実現できていました。相手の3バックに対し、松尾選手とサビオ選手に加えて、凌磨選手か金子選手が加わって、タイミングよく距離を詰めていきました。そのタイミングと距離感が素晴らしかったと思います。特に、サビオ選手がこれまで以上にしっかりとプレスに行く姿勢は非常に頼もしく思えました。そのハイプレスに連動して、ディフェンスラインもしっかりとハイラインをキープできていたと思います。
そして、またとないチャンスが訪れます。10分、右サイドで金子選手がしつこい守備からボールを奪い、そのままドリブル開始。対峙する相手ディフェンダーをするりとかわし、中央にクロスを放ちます。松尾選手が走り込んで相手ディフェンダーを引き連れて空いたスペースに凌磨選手が走り込みシュート。見事に先制点を奪ってみせました。
ボールを奪ってもなかなか攻撃に繋げない
しかし、その後、こぼれ球やパスカットなどで、ボールを奪ったとしても、すぐにロストしてしまうシーンが続きます。
インテルのネガティブトランジションの速さもありますが、浦和の選手自体のポジティブトランジションの遅さが目立っていました。守備に力を入れるあまり、攻撃にまで意識が回っていないとも言えますが、そのことによって段々と、インテルの時間帯になっていったと思います。
得意のビルドアップのシーンは、39分にようやく見られましたが、試合を通してほとんど見ることができませんでした。

地力を見せ始めたインテルにローブロックで耐え忍ぶ展開に
徐々にインテルは地力の差を見せ始め、浦和はローブロックでひたすら耐え続ける展開が続きます。しかし、集中力の高い守備で最後の最後はやらせませんでした。
そんな中、69分、凌磨選手と松尾選手で相手選手を囲みボール奪取し、カウンター発動。松尾選手から凌磨選手へのパスが通り、凌磨選手がフリーでシュートを放ちます。このボールが我々の近くに飛んできた時には相当がっかりしました。後で思えば、これを決めておけばと考えたくもなりました。しかし、ここまで広範囲に動き、戦い続けていた凌磨選手を責められません。
そして、77分、ラウタロ選手がついに奇跡のプレーを披露することになります。コーナキックのボールをバイシクルシュート気味に足の甲で後ろ向きにシュート。それが見事な軌跡を描きゴールに吸い込まれます。何かドーハの悲劇で見たラストのイラクのヘディングシュートのような衝撃でした。
しかし、まだまだ同点。浦和サポーターも諦めず、止むことなく声援を送り続けます。
選手交代をしながら、終盤耐えようとしますが、功を奏さず、ロスタイム91分に失点。悔しい敗戦となってしまいました。
試合終了後、茫然自失
試合終了後、自分含めて、浦和サポーターはまさに茫然自失。
かなりの時間立ちすくんで、その場を動くことができませんでしたし、言葉を発することができませんでした。
横を見ると娘が大粒の涙をこぼしていました。
本当に心の底から悔しい試合となりました。この気持ちは一生忘れ得ないでしょう。

しかしながら、浦和サポーターは精一杯の声を出し、歌い続けました。改めてDAZNの映像を見返すと、あの人数ながらいつも以上素晴らしい声出しができていました。みなさんを褒めてあげたいと思います。
そして、選手たちも全員よく戦ったともいます。地力の差を埋めようと、チームプレーに徹し、各々がゲームプランを遂行したと思います。素晴らしかったと思います。
次は、モンテレイ戦を振り返ります
次は、CWC第3戦、モンテレイ戦を振り返ります。
この試合でグループリーグ敗退が決まってしまったものの、最後のモンテレイ戦では意地を見せてもらいたいものでしたが、衝撃的な敗戦を喫することになりました。
それでは次回。
※なお、本記事の写真で自分が撮った写真以外は、浦和公式サイトの写真を引用させていただきました。