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ここ3戦、流動的なポジションチェンジが素晴らしい!!【浦和レッズ観戦記 山形戦/横浜FC戦/名古屋戦】

ホーム福岡戦はまたも屈辱の1戦

7月27日のホーム福岡戦。

浦和にとって、アビスパ福岡はここ数年完全に苦手チームとなってしまった印象があります。なので、この試合でなんとしてでも勝って、その悪い印象を払拭するとともに、上位進出に向けていい流れを作りたいところでした。

しかし、結果的にはかろうじて引き分けにできたものの、終盤に圧倒されて負けてもおかしくないような内容でした。

あまりの内容の悪さと、湘南戦観戦記でも書いた補強動向のなさを見るにつけ、一旦湘南戦の勝利で復活してきた浦和に対する興味が再び薄れだしました。

悲しいですが、この頃思ったのが浦和というクラブには過度な期待をしてはいけないということ。

選手たちは一生懸命やっているのはわかるのですが、フロントや監督の力、選手層を冷静に考えると、優勝は厳しいし上位フィニッシュできれば御の字と考えるのが妥当だと思うのです。そんな考えで、一歩引いて浦和というクラブを見るのが精神的にいいと思うようにしました。

サポーターにそう思わせるクラブの責任は重大だと思いますよ。そうやってサポーター離れは始まっていくと思いますからね。

山形戦、横浜FC戦、名古屋戦とここ3戦で起きた変化

しかし、その後の3戦、天皇杯の山形戦、アウエイ横浜FC戦、ホーム名古屋戦で、これまでと違った良い変化が感じられました。

補強はうまく行ってはいないが、チームはいい状態になって来ていると感じています。

ボール保持時の流動的なポジションチェンジが素晴らしい

湘南戦の怪我で凌磨選手不在となり、その後の試合でサビオ選手が中央でプレーすることになりました。そのサビオ選手を起点としたポジションチェンジが多くみられるようになって来たのでした。

試合中、サビオ選手がビルドアップ時にいつの間にかボランチの脇あたりまで下がってビルドアップの出口になるシーンが多く見受けられるようになりました。これまでにはなかった変化だと思いました。

そしてその空いた中央のスペースに右ウイングの金子選手がポジションチェンジして中央で待っていたり、ドリブルで侵入し反対の左サイドまで行ってクロスを上げるシーンもありました。

また、金子選手が中央に入ると同時に、石原選手が右ウイング、ボザ選手が右サイドバックと高いポジションニングをとり、ボザ選手がさらに前進してシュートを放つなど積極的なプレーも見ることができるようになりました。

かと言って、カオスになってしまうようなポジションチェンジではなく、開いたポジションには別の選手が穴を埋める連動性を見せてくれて、ボールロストした後でもネガティブトランジションでの守備をしっかりできていて、不安を感じさせませんでした。

相手を撹乱するポジションチェンジは、特に名古屋のようなマンマーク守備をするチームに対しては有効だと思いました。

また、サビオ選手とグスタ選手が近い距離でパス交換する回数が増えました。攻撃センスと技術力の高い2人が織りなすハーモニーは見る価値のあるものですし、相手選手にとってパスがどう出てくるのか予測が難しく、彼らを悩ましていると思います。

マチェイ監督は、これまで守備主体のチーム作りをしてきて、ボールロストした後の守備を考えると、ポジションの固定というか規制が厳しかったと思います。しかし停滞気味だった攻撃に変化をつけるために、ポジションの規制を緩め始めた気がしました。

これは、長くスタメンを固定して来たことにより、守備のリスクが少ないポジションチェンジ戦術が可能となっている気がします。サブの選手がそれをできるのかが課題であると感じますが。

ボール非保持時の守備の変化

これまでは、ボール非保持時の守備は4-4-2の陣形で、フォワードとトップ下の選手に加えて、多くてウイングのどちらかを加えて、3枚でハイプレスしていたと思います。

それが最近では、相手が3バックチームが大きいこともあると思いますが、4-2-4のような陣形で、前4枚でハイプレスをするシーンが多くみられました。

加えて、小森選手のプレスのうまさもあり、結構効いていると思いました。

また、マリウス選手の守備ラインのコントロールはすごく改善していると思います。前線のハイプレスのタイミングで、両手を大きく広げて声を上げて最終ラインを上げているシーンを何度も見ますし、以前に比べて積極的で良いと感じています。

小森選手がチームに与えた好影響

ここ3戦で見せた彼のプレーで、彼が本物だということがよくわかりました。

ゴールを奪っている得点能力はもちろんのこと、フォワードとしての基本技術がしっかりしていることが素晴らしいのです。

味方を見ながら有効なハイプレス、相手ディフェンダーを背負っての確実なトラップとボールキープ、味方を前進させるボールの落とし、低いポジションから攻撃の起点となる松尾選手や金子選手へのロングフィード。そして、クロスに入っていくタイミングと準備。こぼれ球の反応。どれを見ても一級品です。

そして、明らかにチームに変化が見られるのが、周りの選手が彼にゴールを取らせようとしている点です。サビオ選手や石原選手、金子選手も明らかに彼を見ています。浦和でデビューして数戦でチームの中心になっているのです。

彼の技術の高さと真面目な人間性によって、チーム内で信頼を勝ち取っている証ではないかと思います。

名古屋戦での負傷シーンで、石原選手のクロスをヘディングで合わせた後に足を引きずっていたのを見て、以前の試合の交代後に右太ももをサランラップのようなもので巻いてアイシングしている様子を思い起こしました。無理していたんでしょうか?怪我が長期化しないことを祈るばかりです。

各々選手らしいプレーができるようになった

これまでは、能力の高い選手たちが、伸び伸び、イキイキとした本来のプレーを見せることができず、どこか消化不良な印象が多かったように思います。

特に、金子選手とサビオ選手。

金子選手の本来のプレーは、相手を置き去りにするキレのあるドリブルや、カットインからの正確なシュート、クロスボールなど。サビオ選手も、重戦車のようなドリブルとキレのあるシュートやスルーパスなど。

本来持っている圧巻なプレーをこれまでなかなか見ることができませんでした。

しかし、金子選手はクラブワールドカップの経験から、明らかに対峙する相手に勝負する意識とシュートへの意識が明らかに変わりました。その意識の変化が、完全に彼を本来の金子選手へと引き戻した感じがします。これでもっとゴールが増え出したら、絶好調と言えるでしょう。

また、サビオ選手はポジションの規制を緩めたことが功を奏した気がします。それによって、フリーマンのように動いて相手を撹乱させ相手を窮地に追い込む、彼の本来のプレーが帰って来ました。

この2人の復調は、凌磨選手の不在を補って余りある活躍であることは間違いありません。これで、凌磨選手や小森選手が復帰した後のことを考えると期待に胸が膨らみますね。

選手固定の功罪に対する反省が見られる

これまで、マチェイ監督の采配においてはメンバー固定が基本でした。スタメンもサブも。それは、サブの選手がスタメンの選手のプレーを凌駕できていなかったところもありますが、あまりにも固定化しすぎることによって弊害が出て来ました。

ひとつ目は、サブの選手とのプレーレベルの差が生まれること。この結果、試合の終盤に明らかな失速感を伴う原因になっている気がします。

ふたつ目は、この移籍期間の間に選手が移籍してしまったことです。彼らは、移籍していったクラブで早速スタメンで活躍しています。特に長倉選手がFC東京で本来のプレーをいきなり見せ大活躍しているところを見ると、小森選手が怪我で出場できないまさに今いてくれたらなあと本当に残念に思っています。そもそも、優勝を考えると必要であったはずの選手たちを慰留できずに、この半年で7人近く移籍していったことはクラブとして重く受け止めその本質的要因を考察して反省すべきです。また薄くなった戦力に対し再度補強することがマストだと思います。これから、リーグ戦だけではなく、天皇杯やルヴァンカップもあり、選手層がものを言う時期になってきます。

そんな中、天皇杯でやっと、早川選手や根本選手を使い始めました。正直遅いと思いますが、マリウス選手やボザ選手が累積警告で出場停止になる試合は遅かれ早かれきます。そんな時には、井上選手がいませんから根本選手が出場するしかありませんし、それが優勝に向けて非常に重要な局面になるかもしれません。

そういう意味では監督もチャレンジしてそういう選手たちを積極的に使っていかないといけないと思います

福岡戦をきっかけに連勝が始まったのは前回も同じ

春先の5連勝は、アウエイの福岡戦で敗戦しながらも内容的にはいい試合ができていたことから始まったと思っています。

今回のホーム福岡戦では、内容的には完敗ながらも、クラブ全体に喝を入れられたというか、お灸を据えられたような1戦だった気がしました。

このおかげで、全体的に吹っ切れたように見えて、この3連勝につながっている気がします。

次の試合は、アウエイ 柏戦

次は、8月22日(金) アウエイ 柏戦です。

前回のホーム戦では、いいようにやられた屈辱もありますし、優勝を本気で目指すのであれば、必勝しかありえない試合。

柏は、前節の岡山戦で、岡山の鋭いプレスに自由にボールを回すことができずに、敗戦。浦和が岡山のあのハイプレスを再現できるのかどうか難しいところではありますが、ある意味、岡山が柏に勝つヒントを教えてくれたとも言えます。

そのヒントをベースに強いメンタリティを見せて、必ず勝利をもぎ取ってほしいと切に願います。

※なお、本記事の写真で自分が撮った写真以外は、浦和公式サイトの写真を引用させていただきました。

 

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