8月末から結果が出ない試合が続き興味消失してました
前回浦和レッズ観戦記を書いてから2ヶ月弱経ってしまいました。
振り返ってみると、最後の記事を書いた名古屋戦のあと、結果の出ない試合が続きました。
8/22 リーグ戦 アウェイ 柏戦 2-4 ⚫︎
8/27 天皇杯 ホーム FC東京戦 1-2 ⚫︎
8/31 リーグ戦 ホーム 新潟戦 1-0 ◯
9/3 ルヴァン ホーム 川崎戦 1-1 △
9/7 ルヴァン アウェイ 川崎戦 2-3 ⚫︎
9/13 リーグ戦 アウェイ ガンバ戦 0-1 ⚫︎
9/20 リーグ戦 ホーム 鹿島戦 0-1 ⚫︎
9/23 リーグ戦 アウェイ 清水戦 0-0 △
9/27 リーグ戦 ホーム ヴェルディ戦 0-0 △
優勝を勝ち取るためには負けられない試合と、どの試合も言い続けてきたこの8試合での成績は、
「1勝2分5敗」
個人的には、戦力補強が遅れ遅れになっている段階で、優勝をそれほど期待はしていませんでした。しかし予想を下回るあまりにも情けない結果に、観戦記を書く気持ちも起きないほど興味を失っていました。
ネガティブな面では
後半失速病がなかなか治らず
前半はスタメンの選手が良いプレーをして優勢にゲームを進めていても、終盤に彼らの運動量が落ちて押し込まれるようになり、サブの選手に交代するとさらに劣勢になって点を取られてしまう。そんな流れが多く見られました。
クラブの中の台所事情はわかりません。しかし、この問題の本質的な原因は、マチェイ監督のこれまでの固定する選手起用にあったと言わざるを得ません。スタメンはもちろんのこと、サブの選手を固定し、選ばれなかった選手たちにプレー時間を与えてこなかったことは、多くの若手選手が移籍してしまったことにも繋がり、選手層の薄さを生む結果となってしまいました。
正直、柏戦の後半出てくる選手たちの選手層を見た時に、圧倒的な差があるなと感じました。
決定力という簡単な言葉で済まされない問題
またここ最近では、ガンバ戦以降無得点で勝てない試合が続きました。
多くのチャンスを作りながらも、ゴール前での決定力にかけゴールを奪えません。以前に比べてゴール前でシュートを打たない消極的なプレーはなくなりつつあると感じます。反面、シュートを打った時の正確性が不足しているのも事実。松尾選手、関根選手、凌磨選手、金子選手、サビオ選手と、フリーな状況で真正面にシュートしてしまったり、枠外だったりが多く見られました。
チーム全体でなかなか得点が取れていない現状から来る焦りのような、メンタル面での課題があったような気がします。
また、選手たちがゴール前で複数の選択肢が選べるような攻撃パターンを構築することができていないことも課題です。マチェイ監督の特徴として、守備の構築は得意なものの、攻撃の組み立てが不得意であり、指導力に欠けている気がします。個人の関係に頼りすぎていて、個々の力でなんとかしようと力んでしまう気がします。
西川選手のパスミスの連発は痛かった
これまでスーパーセーブでチームを救ってきた西川選手でしたが、ルヴァンの第2戦や鹿島戦でのパスミスは、チーム全体の勢いを大きく削いでしまいましたし、敗戦という結果に直結してしまいました。
それが1回ならまだしも、連発してしまったことに対して、個人的に憤りを感じざるを得ませんでした。
個人的には、柏戦、ガンバ戦の敗戦は屈辱だった
個人的には、この8試合の中で、柏戦とガンバ戦は内容的に圧倒されて屈辱的な完敗でした。
柏戦は、前半2-0と優位な形で試合を進めながらも、後半になってらしさを出してきた柏の攻撃に防戦一方となります。それでもなんとか耐えてきたものの、交代で入ってきた瀬川選手や細谷選手の気持ちのこもったプレーに守備も決壊。惨敗を喫し、サポートする気持ちがダダ下がりしてしまいました。
また、ガンバ戦では、得点差よりもボールホルダーの寄せや、ボールを奪ってから連動しての攻撃という面で、完全にガンバの方が優っていました。本来浦和がやりたかったことをやられているという感想を持ったとともに、客観的に見ると気持ちで負けていると感じざるを得ず、個人的にはすごく落ち込みました。
ポジティブな面では
やっとサブだった選手を使い始め、活躍し始めた
やっと、ここにきてマチェイ監督は、メンバー固定だった考え方から、柔軟な考え方に変わってきています。翔哉選手、早川選手、根本選手を起用し始め、安倍選手や牲川選手の起用について言及し始めています。
振り返ると、マチェイ監督はこれまで、積極的に自分の意思で選手を変えるというより、怪我や出場停止、若手の移籍など、事象が起きてからやっと決意するといった傾向にあったような気がします。その思考プロセスの変化は、客観的に見れば遅すぎたと言わざるを得ません。
しかしながら、残りの試合を好成績でフィニッシュするためには大事なことですし、やらないよりやった方がもちろん良いと思っています。
やっと獲得したテリン選手が合流、馴染み始めた
やっと9月に入って、これまでずっと補強を期待されていたセンターフォワードの選手、テリン選手が合流してきました。
しかし、以前在籍していたカンテ選手のように、どんなに能力の高い選手でもすぐにフィットしてトップパフォーマンスを発揮することは難しいと思っていました。時間が必要だろうと。
しかし、ルヴァンの川崎戦2戦目のデビュー戦で、交代で入って挨拶がわりの度肝を抜いたシュートを見せてくれました。思わず絶叫した衝撃的なゴールでした。
またこれまでの試合で、彼は、サポーターが期待していたであろうプレー、少なくとも自分自身が思い描いていたセンターフォワードとしてのプレーを見せてくれています。圧倒的な高さのヘディングや柔らかなトラップ、それを使ったポストプレーは秀逸ですし、ゴール前でのシュートセンスは本物。味方のクロスボールの癖を理解し始めたら、ゴールを量産し始めるに違いありません。同郷のグスタ選手のスルーパスからのゴールも期待したいところですね。
たらればですが、テリン選手がシーズン開幕から所属していたら、もっと勝てていて上位にいたに違いないと思います。センターフォワードの選手層については、明らかに不足していましたし、サンタナ選手の力量不足を正しく評価できなかった堀内SD含めた強化部の責任は大きいと思います。
やりたいサッカー、試合をコントロールできる時間は増えてきた
柏戦あたりは、前半はやりたいサッカーを展開し、試合をコントロールをできているものの、後半に入ると防戦一方になり、守備が決壊するといった展開が多く見られました。
鹿島戦以降、その優位な時間帯が増え、全体を通して試合をコントロールできていて、チャンスを多く作ることができています。
なので、シーズン終盤に向けては、チームは上向きになっていると感じます。残りの試合を好成績でフィニッシュできるポテンシャルを感じています
そして優勝争いをする神戸との1戦
そして、優勝争いをする2位の神戸とのホームでの対戦。モチベーションという意味では、神戸の方が優位であることは間違いなく、いくら浦和の状態が上向きであるとは言え、厳しい試合になることは間違いありませんでした。
一歩引いて考えて、正直、負けもあり得るという心持ちで試合に臨みました。

浦和が試合全体をコントロールできていた
前半開始早々から、浦和ペースで試合が展開しました。
この試合では、西川選手からのリスタートは、ビルドアップという概念は捨ててゴールキックのみ。神戸の前線のハイプレスを警戒したのと、これまで西川選手のミスも含めたビルドアップの不安定さを回避した戦略だったとも言えます。また、この戦術には前線にいるテリン選手の存在が大きいのです。ターゲットとなり、しっかりと収めてくれるから。
また、チーム全体でボールホルダーへのプレス、圧が強く徹底されていたと感じました。1人だけではなく、2人、3人とで相手を囲み、ボールを奪っていくシーンが多く見られ痛快でした。
神戸がやりたいサッカーを逆手にとって浦和がやっていた。真っ向勝負の試合をしていたと感じました。
西川選手のPKストップに救われた!
しかし、神戸も黙っていられません。
前半、30分過ぎからボールをよく回せるようになってきました。ディフェンスラインからの縦パスを、鍬先選手がよく受けるようになってから攻勢に転じるようになってきた気がします。
そして39分に、荻原選手がPKを取られます。正直、PKは劣勢だし、失点は覚悟していました。しかし、西川選手が見事なPKストップ。22年のACL準決勝の全北現代戦のPKストップを思い出しました。
ネモケンの堂々たるプレーに絶叫!!
個人的なこの試合の個人的モチベーションは、ネモケンこと、根本選手のプレーが見れることでした。

自分は、ほとんどの公開練習を見にいっていて、その中で根本選手のプレーにはずっと注目していました。そもそも彼は、流通経済大学時代に日本代表の練習パートナーとして参加した際に、森保監督はじめ首脳陣に「誰だ!あの選手は?」と驚かせた選手だとか。それほどの逸材なのでした。
ルヴァン川崎戦第1戦での初スタメンで、卒のないプレーを見せてくれていました。
そして、ボザ選手が累積警告による出場停止となったこの試合。リーグ初スタメンのチャンスが巡ってきました。フィジカル勝負を挑んでくる神戸との試合でスタメンが回ってくるなんて、持っているとしか言いようがありません。そして彼の本来の器というか、ポテンシャルを証明する試合となりました。
・6分 挨拶がわりのヘディングクリア
・8分 右裏に低い弾道の対角のスーパーフィード(思わず、絶叫しました!!)
・8分 前線のサビオ選手にズバッと縦パス
・13分 エリキ選手とのスピード勝負にあっさり勝つ
・14分 右裏に対角のスーパーフィードを金子選手に通す(再び、絶叫しました!!)
・42分 エリキへの裏へのパスをスライディングで見事にクリア
(3たび、絶叫です!!)
・43分 セットプレーからのヘディングシュート
・55分 ボール保持時、エリキのハイプレスを簡単に交わし、右裏にロングフィード
(4たび、絶叫です!!)
・62分 危ないクリアボールをしっかり拾う
彼のプレーで何度となく絶叫。浦和に興味を失いつつあった自分の気持ちを、再び奮い起こしてくれた衝撃のプレーの連続でした。かつて、永井選手や坪井選手が出てきた時のような衝撃を受けました。
彼はこの試合でディフェンディングチャンピオンで元日本代表だらけの攻撃陣を誇る神戸に対峙し、Jリーグではトップレベルのパフォーマンスを発揮できることを証明して見せました。
川崎戦で彼のプレーを見た時、(本当は来て欲しくはないのですが)近い将来、海外に旅立つ彼の姿を予感してしまいました。そして、この試合でその予感が確信に変わってしまいました。
その日が訪れるまで、我々サポーターを楽しませるプレーを見せてほしいと思います。サポーターをプレーで惹きつける選手が久々に現れた、そう思いました。

テリン選手はやっぱり本物
決勝ゴールを決めてくれたテリン選手は、やはり本物だと感じました。
そして、涼しくなってきた日本の気候とも相まって、コンディションが上向きになってきていると感じました。
・3分 グスタ選手のクロスを柔らかいタッチでトラップしてからのシュート
・8分 サビオ選手から受けたパスをワンタッチで凌磨選手へ
・20分 西川選手からの胸トラップでボールを収めて攻撃の起点に
・46分 西川選手からのロングボールをヘッドで競り勝つ
(しっかりと走り込んでジャンプしている)
・46分 サビオ選手のフリーキックを、後ろから走り込み見事なヘディングシュートを決める
・52分 金子選手のクロスに足が届かずも惜しいシーン
・62分 安居選手のワンタッチパスをポストプレーしてサビオ選手へチャンスを作る
存在感抜群でした。
早く、テリン選手のチャントを作ってもらって、思いっきり叫びたいと思いました。

次の試合は、アウエイ 横浜Fマリノス戦
次は、10月18日(土) アウエイ 横浜Fマリノス戦です。
横浜は、まさに降格争いの真っ只中。すごい執念で試合に臨んでくるはずです。しかし、この神戸戦で試合で上向き傾向を継続して勝利を掴んだ流れを断つことなく、しっかりと継続して勝利を収めてくれることを願います。


























