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これから生まれ変わろう!【「浦和レッズ 来年の天皇杯出場権剥奪」に対する考察】

昨日JFAからクラブへの懲罰が発表されました

8月2日、天皇杯 ラウンド16 名古屋グランパスと試合後に発生した浦和サポーターの暴動に関して、浦和レッズに対して以下の懲罰が言い渡されました。(JFA規律委員会より)

懲罰

(1)2024年度天皇杯(天皇杯 JFA 第104回全日本サッカー選手権大会)の参加資格の剥奪
(2)譴責(始末書の提出)

これは、非常に重い裁定であることは間違ありません。

これがこの暴動に関する最後の懲罰と思いますので、じっくり考えてみたいと思います。

自分が言いたいこと(結論)

我々、浦和サポーターにとってすごく大事にしているACL。それにつながる大会である天皇杯出場権剥奪は、非常に大きいダメージになりました。

この懲罰の重さは、暴動を起こしたサポーターは絶対に理解しているはずです。

暴動に関与した浦和サポーターは、以下の内容を文書をまとめ公表することで、自らの責任をとってほしい。

・自分が取った行動に対する真の要因の深掘り
・自ら考えた行動に対する影響
・その上での反省の気持ち
・それを償うためのこれからの行動
・それをどうやって守っていくかの計画

そして、今後自分たちが決めたこれからの行動をしっかり守って、今回がルール逸脱の最後にする。

サポーターがクラブや選手の足を引っ張るのは、言語道断。そのことを肝に銘じてほしい。

懲罰についての考察と指摘したいポイント

この懲罰の重さ

昨日からSNS上でこの懲罰に関して「軽い」「そんなものか?」のような意見が色々と飛び交っています。自分は浦和サポーターなので浦和サポーターの立場での意見にはなってしまいますが、非常に重い裁定であると感じました。

理由としては、

①浦和のクラブやサポーターが非常に重要視しているACL。優勝するとその参加権を得ることができる天皇杯は、浦和にとって非常にプライオリティが高い大会であるため、その大会に出れないことは、クラブやサポーターにとってダメージが大きい。
②参加できる大会が減ることで、出場できる選手の枠が減る。そのため、特に控えの選手の活躍の場を失ってしまう。そのことで、以下のリスクが考えられます。
・現有戦力が移籍してしまう可能性がある
・育成の遅延
・新たな補強の際の足カセになる可能性がある
③露出の低下によるスポンサーの減少の可能性がある。

ということが考えられます。

他のクラブと比べて、浦和は①については特徴的であるという意味で、非常に重い裁定になると思います。JFAとしてもそれを承知の上での裁定であるとも思いました。

改めて暴動を起こしたサポーターたちに対する気持ち

何を言われても悪いのは、暴動を起こした一部の浦和サポーターであることは間違いありません。

感情を抑えきれない稚拙な行動であり、暴力を振るってしまったと言うことに関して、弁明の余地は全くないと思います。

自分も浦和サポーターの一員として、彼らの行動は許せませんし、責任をとって欲しいと思います。

懲罰でである無期限入場禁止をしっかり守ることと同時に、最初に言った文書を作成して公表することを希望します。

また、被害に会われた名古屋サポーターの皆さんには、大変申し訳ない気持ちでいっぱいです。

その上で指摘したいポイント3点

サポーターを管理するクラブの責任の難しさ

ただ、クラブがそんな一部サポーターを含めて完全にコントロールするのが責任だと言われると、個人的には疑問があるのです。責任が重すぎる。本当にできるのかと。

裁定の文章の中に、サポーターを管理することの責任がクラブにあるという規定があります。

ウ 対象者の有責性
天皇杯試合運営要項第30条第1項に、「参加チームは、自チームのサポーターに対して、試合の前後及び試合中において秩序ある適切な態度を保持するよう努める義務を負う。」と規定されていることから、対象者を含む本大会の参加チームは、自チームのサポーターの行為についての管理監督責任、さらには、自チームのサポーターに対して、観客や選手その他の試合に関わる人の安全を確保するために、適切な観戦マナーを守らせ、施設の適切な使用等を周知し、遵守させる責任(サポーターへの指導責任)を負う。
また、同条第2項には、「参加チームは、前項の義務の遂行を妨げる観客等に対して、主管協会と協議の上、その入場を制限し、または即刻退去させる等、適切な措置を講じなければならない。」と規定されていることから、自チームのサポーターによる危険な行為等が生じた場合には、参加チームは、速やかに、当該行為をやめさせるとともに、被害の発生及び拡大を防ぎ、観客や選手その他の試合に関わる人の安全を確保するために、即刻退去させる等の適切な措置を講じなければならない。

その規定に関して、今回、指導責任を怠ったところがペナルティの対象だということです。

本件サポーターらによる本件管理規定違反行為は、対象者がサポーターとクラブとの間のコミュニケーションを通じて適切な管理監督と指導を行っていれば、防止することができたものであるといわざるを得なかったものであり、対象者には、自チームのサポーターに適切な観戦マナーを守らせ、施設の適切な使用等を周知し、遵守させる義務があるとした天皇杯試合運営要項第30条第1項に定める指導責任(サポーターの行為についての管理監督責任及びサポーターへの指導責任)の懈怠があったものと認められる。
さらに、本件サポーターらによる本件管理規定違反行為の発生後も、対象者は暴徒化した本件サポーターらを即刻退去させるなどして本件管理規定違反行為を止めることができず、結果的に1時間あまりの間、スタジアムを警備運営関係者においても制御することができない無秩序な状態に陥らせた。したがって、対象者は、被害の発生及び拡大を防ぎ、観客や選手その他の試合に関わる人の安全を確保するために適切な措置を講ずるべきであるとする同条第2項にも違反すると認められる。

確かに過去11回のペナルティがあった上で、今までのクラブのサポーターとの接し方が緩かったのではないか?という指摘はあるとは思います。そこは認めます。

ですが、こんな言い方をしてはなんですが、浦和サポーターは、日本一熱狂的なサポーターでありますし、それが数万人の大群衆となってスタジアムに押し寄せるわけですから、一番コントロールが難しいサポーターだと思います。やっていなかっただけ、やればできたのに、怠慢だと言われるのは心外な気がします。

極論言うと、警察でさえ、犯罪が起きるのを全て未然に防げないのと同じで、クラブがサポーターが起こす問題を全てコントロールできるというのは無理な話ではないのか?と思います。

結局、サポーター個人個人がこれまで生きてきた中で培われてきた性格や価値観や考え方を矯正しない限り、できないと思います。それは、今回のような失敗を通じて、彼らが自ら学んでいくしか、改善の機会はないんじゃないかなと思います。

それで彼らが学ぶことができなければ、残念ながら2度と浦和のサポートができなくなるまでです。

現場でのクラブの現場での対応の難しさ

あと、暴徒化した後に、クラブが即刻サポーターを退場させることができず、制御できない無秩序な状態に陥らせたと指摘していますが、あの状態で、どうやってコントロールできるっていうんでしょうか?埼玉スタジアムでもありませんし、浦和の要員やスタッフも限られていたでしょう。無理な話だと思います。

主催者の責任

今回の主催者の責任について全くなかったのも疑問です。天皇杯の大会要項にはこうあります。

主催:公益財団法人日本サッカー協会 / 公益社団法人日本プロサッカーリーグ
主管:都道府県サッカー協会 (この試合の場合、愛知県サッカー協会)

開催地は、CSアセット港サッカー場でした。Jリーグクラブが試合を行うことはできるスペックのようですが、芝生の観客席だったりと、J1のクラブが開催するには適さないサッカー場だと思います。事実、簡単にグラウンドの中に侵入可能な状態でしたし。

埼玉スタジアムや豊田スタジアムなどで開催していたら、緩衝帯もあったり、警備員も十分に準備されていたり、そもそもグラウンドに入れないようになっていたりで、こんな事件も起きなかったと思います。

普通に考えて、ソフトで難しい場合のハード対策です。そこが不十分だったことも問題だと思います。

このCSアセット港サッカー場を選定したのは、主催者、主管者側ではなかったのですか?

暴動の心理的要因についての推測

暴動に対する心理的な要因について考えてみたいと思います。

自分が思うのは、どんなに普通な人、分別がある人であったとしても、置かれた状況での不条理や不満が蓄積して、我を忘れてキレてしまことはあると思います。

自分も仕事上で、自分に対する上司の積み重なった不条理な扱いに腹を立て冷静な判断ができずに、テスト車両を雪壁に突っ込ませた経験があります。その時は、明らかに自分の感情をコントロールできていませんでした。

そんな不条理なことが事前にあったんじゃないか?と思ったら3つ思いついたのです。ただ、初めに言っておきますが、これらがあったからといって全く言い訳にはならないですが、誘発する要因になる可能性があるため、今後各々で改善して欲しいという意味で挙げさせてもらいました。

制裁に関する不平等感

4月9日に豊田スタジアムで行われたJ1リーグ第7節 名古屋vs浦和の試合前、アウエイサポーターエリアに関して、浦和と名古屋との間で舌戦が繰り広げられました。

急斜面の2階席で立って応援して危なくないのか?という浦和サポーターの指摘から、サポーター同士がSNSでやり合うといういざこざに発展。その後の名古屋と浦和のクラブ同士の直接対話も、いつの間にか名古屋側の公式リリースをすることで、表面的な争いに発展。名古屋の浦和に対するお門違いの口撃に対し、浦和側の大人な公式リリースで名古屋側は沈黙。

結局のところ、名古屋側がアウエイサポーターの安全性を軽んじていたんじゃないか?火災予防条例に違反していたんじゃないか?クラブの責任は?という指摘に対し、それらを怠った名古屋に対し、Jリーグ側は全く議論にもあげず、もちろん懲罰なし。

多くの懲罰を受け続けていた浦和側からすれば、まさに不平等、不条理に感じました。

そんな経緯や対応が、浦和サポーターが名古屋グランパスというクラブを快く思わない土壌を作っていたのです。

これは、名古屋の正しい適切な対応と、Jリーグの客観的な透明性のある対応が不足していたと思うんです。それらについては改善を期待したいです。

名古屋戦でのユンカー選手の出場について

これは、クラブ間の契約の問題でした。

通常は、レンタル移籍している選手は、レンタル元との対戦では出場できないのが常識。それが、ユンカー選手の場合、名古屋のホームでの浦和戦は出場可能な謎の契約だったのです。

問題の試合で、そのユンカー選手が決定的な2点目をとって、試合を決定付けました。試合内容的に完敗である試合で言い訳にはなりませんが、そんな安易な契約をクラブがしなければ、結果は変わっていたかもしれません。

現状の浦和の課題である決定力不足に対して、レンタルで放出したユンカー選手が水を得た魚のように得点を量産している現状を見るにつけ、名古屋のクラブスタイルにフィットしただけなのかもしれませんが、我々は苛立ちを隠せませんでした。名古屋に戦力を提供して相手を強くしているだけなんです。そんな不愉快なことが結果として起こっていました。

自分はそう思っていましたし、彼らの中にもあったかもしれません。

そういう意味で、今後クラブにはそんな安易な契約は結ばないように、肝に銘じて欲しいと思います。そうでなければ、勝ちにこだわっていないと判断されます。

惨敗だった試合内容

もうこれは、惨敗の一言。実力での負け、言い訳できません。

そんな試合を見せられれば、浦和サポーターは、意気消沈かつ怒りしかありません。自分もテレビ観戦でしたが、まさにそうでした。

これは、監督、選手たちの責任はないわけではないと思います。厳しいようですが、惨敗しないように準備してください。

浦和レッズの今後の取り組みについて

JFAの裁定を受けた後、浦和側からの声明(浦和レッズサポーターによる違反行為について(第四報))がリリースされました。

その中で、再発防止策を6項目挙げていましたので、コメントさせていただきます。

1.違反行為に対する新たな処分基準の策定
処分の厳罰化を始めとした、違反行為に対する新たな処分基準を2023年10月までに策定いたします。なお万が一、策定完了以前に違反行為が発生した場合につきましては、現基準に基づく処分を暫定的に課し、策定完了後、新基準に基づく処分を課してまいります。

JFAやJリーグの設定する懲罰のガイドラインを超える処分基準の策定を期待します。罰金を課すこともやむなしだと思います。ルール違反には、厳重な処罰を期待します。これをすることで、サポーターが減ってしまうことは全くないと思います。逆にこれのおかげで、安心してこれるサポーターが増えるはずです。

2.処分および処分解除決定の運用プロセスの見直し
発生した違反事案の内容に応じ、処分および処分解除決定の運用プロセスとして、クラブ内のコンプライアンス委員会(新設)および社外有識者による検討プロセスを追加いたします。新たな処分基準と同様、2023年10月までにコンプライアンス委員会構成メンバーおよび外部有識者の選定を行います。

社外有識者の採用は良いと思います。偏らないことが大事ですね。公平性や透明性が大事ですからね。

3.ファン・サポーターのみなさまや外部アドバイザーからなる第三者委員会の立ち上げ
クラブスタッフが自らを省み、客観性と主体性を伴った提言をいただく場として第三者委員会を立ち上げます。クラブの変化すべき点や変化すべきでない点、新たに着手すべき点など、テーマに沿った議論を中期的に幅広く行える手段を講じ、今後のクラブ運営に役立てさせていただきます。

これには、大きな期待を寄せています。浦和の方向性に対して、サポーターも交えて議論する場を設けてくれることを高く評価します。サポーターは浦和レッズというクラブを愛していますし、まるで自分の子供のように、遠慮などなく、愛のある叱咤激励をしてくれるはずですから。

4.違反行為者への適時適切且つ毅然とした対応(即時退場を含む)
違反行為が発生した場合は勿論のこと、その予兆を察知した時点で今まで以上に毅然とした態度とスピード感をもって対応していけますよう、現場対応にあたるスタッフへの権限移譲も含めた対応体制の見直しを既に開始しております。

これはお金のかかる話ではありますが、申し訳ないですがよろしくお願いします。

5.「スタジアムでの禁止事項等観戦ルール」の周知徹底
スポーツを通じた幸せや平和の実現を目指し、提携する国連の友アジア-パシフィックとともに推進している国連プログラム「SPORTS FOR PEACE!プロジェクト」への取り組みを強化してまいります。重点禁止6項目(差別的発言・行為、暴力行為、ピッチ等への物の投げ込み、器物損壊、立ち入り禁止エリアへの侵入、指定エリア以外での喫煙)の遵守を中心とした相互理解の醸成を改めて行うべく、オフィシャルサイト、SNS、オーロラビジョン、その他ファン・サポーターのみなさまとのコミュニケーションの場等での啓発活動を強化し、安全・快適で熱気ある満員のスタジアムの実現を目指してまいります。

これは今までやっていたはずですので、新たな切り口が必要だと思います。浦和のOBや選手たちを動画に登場してもらって、ルールを守ることに関する啓蒙活動をやったらどうでしょうか?例えば、阿部選手や興梠選手などサポーターたちに影響力のある方達が切実に語る。そんな新しいやり方を期待します。

6.ファン・サポーターのみなさまとのコミュニケーションの再構築
地域スポーツ文化の発展と、強くて魅力あるチーム作りに全力で取り組んでいくことを改めて宣誓いたします。またこれらの実現のため、シーズンチケットホルダー、応援リーディングチーム、REX CLUB会員など、様々なファン・サポーターのみなさまとの対話を強化し、コミュニケーションを通じて触れるご意見から自らを多面的に捉え、多くの方々に応援していただけるクラブ作りに努めてまいります。なお具体的なコミュニケーション手段、実施頻度につきましては、網羅性、継続実現性を担保できる方法を検討してまいります。

これも非常に高く評価します。3.の項目にも共通しますが、浦和サポーターは浦和を強く素晴らしいクラブにしようと、いろんなアイデアをお持ちであるの違いありません。なので、自分の希望としては、クラブ側からいろんなテーマを提供してもらってアイデアを募るということをやったり、浦和の在り方や将来について討論や議論のできる場を数多く設定することを希望したいと思います。そんなイベントには、自分も是非とも参加したいです。

最後に

これから、クラブとサポーターが、柔軟で公平かつ透明性のある関係になって、生まれ変わった新しいクラブになっていくことを夢見て、今回の記事の終わりとします。

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