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水素社会を目指して【「電気自動車メカニズムの基礎知識」を読んで学んだことと深掘り】

水素社会

FCEVのエネルギー源である水素はクルマという狭い領域にとどまらず、社会全体のエネルギーを作り出すという壮大なポテンシャルを持っているものなのです。

日本全体のエネルギー環境が目指すのは、脱化石燃料社会、「水素社会」なのです。

水素エネルギーとは?

改めて水素とは、環境にやさしいのに加えて、「水素は無尽蔵な再生可能エネルギー」であることがポイント。

水素の作り方

以下の二つの方法で作られます。

①メタンガスやブタン・プロパンガスから抽出する。
(ただしCO2も排出されるため、CO2の廃棄技術が必要。)

②太陽光や風力、地熱などの再生可能エネルギーの余剰電力で水を電気分解して、水素を作る。(この場合、CO2は全く出ない)

水素の呼び方

水素の呼びかたは、先ほどの水素の製法によって以下のように決められているそうです。

グレー水素 → ①でCO2を廃棄しない場合
ブルー水素 → ①でCO2を廃棄する場合
グリーン水素→ ②の場合

最低でもブルー水素、理想的にはグリーン水素を使用しないと意味がありません。

日本と世界の取り組み

日本のエネルギー戦略(エネルギー自給に向けて)

調べますと数多く資料はありましたが、お役人さんの資料は字面が多くてわかりにくい。唯一この資料がわかりやすかったので引用します。(水素・燃料電池戦略ロードマップ(経済産業省))2019年の資料になりますが、流れがわかりやすかったです。

エネルギー依存から脱却、エネルギー自給に向けて、日本は本気で国家戦略として推進している模様です。

水素エネルギーの利活用の意義

水素の価値はもとより、「日本の燃料電池分野の特許出願件数 世界一」ということから、勝ち技にできる世界をリードできる数少ないチャンスとも言えます。

日本におけるエネルギー政策について

日本は、エネルギーを海外に依存していて、主に石油・石炭・天然ガスなどの化石燃料が9割を超えるそうです。それらを水素で代替することで大幅な低炭素化が見込めるそうです。

水素基本戦略のシナリオ

2019年時点の現状から、2030年、将来目指すべき姿が記されています。水素の生産量を上げ、供給体制を整備強化していくとともに、コストダウンを行って供給量を増やす。また、モビリティや家庭利用などの利用側も技術進化・コストダウンなどの普及化に向けた取り組みを進めていくという流れがよくわかります。

海外の取り組み

主要各国の取り組み

ロシアのウクライナ侵攻に伴い、ロシアから天然ガスなどの供給を受けていたドイツを筆頭とするEU諸国は、供給を拒否せざるを得ない状況となり、結果エネルギー価格が高騰し、人々の生活を圧迫する形になっています。

そんな状況がさらなる水素社会を加速させています。各国では、国家戦略として多額の投資をして自立したエネルギー環境を実現しようとしているのです。

水素を取り巻く国内外の状況を引用させていただいました。

中東諸国の取り組み

本日の毎日新聞に、以下のような記事がありました。

中東諸国、水素・アンモニア製造に熱視線 最先端技術 日本に商機

世界最大の産油地帯である中東諸国が、脱炭素エネルギーとして注目される水素・アンモニアの製造技術の開発に力を入れている。世界的な脱炭素化が進めば、国家財政を支える原油の需要が減少するためだ。

そうなんですね。はじめて気付かされました。

資源という既得権益を持った中東諸国にとっては、原油の需要が先細って行くことが目に見えているということなんですね。そういった意味で水素化はエネルギー革命なんだと思います。水素社会が実現できれば、脱炭素化はもちろんのこと、大袈裟に言うと「技術が資源に勝つ」と言うこともできます。人類にとって、エンジニアにとって、何かワクワクすることではありませんか!!

また、日本は財力のある中東の国々とうまく協力連携しながら、この水素に関する技術を技術力日本復活の切り札として、日本が再び技術で世界をリードできるようになることを祈っています。

各企業の取り組み

日本のエネルギー戦略に追従するかのように、各企業が水素社会実現に向けて技術開発を加速してきています。

ホンダの燃料電池システムの普及への取り組み

2月2日に、ホンダが水素事業に関する発表を行いました。この動画がわかりやすかったので紹介させていただきます。

発表のポイントとしてはこちら。

・燃料電池システムの普及化に向け、FCVだけでなく次世代燃料電池システムの外販(商用車、低値電源、建設機械)含めて、社内外の様々なアプリケーションに適用していく。

・水素需要を喚起していこうと言う狙いも感じる。

・燃料電池システムは、2030年、従来のディーゼルエンジンに匹敵する使い勝手やトータルコストを目指す。

普及に向けた燃料電池システムの課題は、コストと耐久性とのこと。積極的な外販によりコストを下げ、技術力により耐久性を向上させていく。ホンダの水素社会実現に向けた真剣な取り組みを感じた発表だったと思います。

川崎重工の水素輸送に関する取り組み

水素の運搬に関する取り組みを表明しているのが川崎重工業。

この動画がわかりやすかったので紹介させていただきます。

発表のポイントとしてはこちら。

・オーストラリアの褐炭から水素を抽出する技術が現時点で有力。

・川崎重工は、ロケットのエネルギー源である液化水素を長年扱ってきた水素に対してノウハウのある会社である。

・川崎重工の水素運搬技術のキーとなるのは、断熱技術。水素運搬のため水素を液化して容積を小さくすることが必要。そのためには-253℃以下にする必要がある。川崎重工はその温度をキープするために、保冷ではなく断熱技術を極めている。その技術を武器に運搬コストを飛躍的に下げていく。

恥ずかしながら、川崎重工がこんなに壮大な事業を進めていることを知りませんでした。これから目が離せませんね。日本のエネルギー革命に向けて頑張ってほしいと思います。

岩谷産業の液化水素プラントの取り組み

また、水素というキーワードで見つけました、ポータブルコンロのイメージの岩谷産業の会長、「ミスター水素」こと、牧野氏の動画を紹介します。

ポイントとしてはこちら。

・岩谷産業は、世界で1番大きい液化水素のプラントを持っている。
・日本の液化水素の半分を製造している。
・-163℃で輸入される液化天然ガスの冷熱で、-196℃にして液化窒素を作り、再びその冷熱を使って、-253℃にして液化水素を作ると言う技術を発見。これは、単純に電気で常温から冷やすより電気代を節約でき価格を低減できると言う画期的技術。

再び恥ずかしながら、知りませんでした。岩谷産業からも目が離せませんね。期待しています!!

商船三井らの海水から水素を作る取り組み

これまた驚異的なプロジェクトが進行しています!!

・なんと海水から水素を作る画期的な技術。
・実現できれば海洋国家である日本は一気に資源大国にいまれ変われる。すごいポテンシャルを持っている技術。

もう夢のような技術開発が進行しています。頼もしくてしかたありません。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

水素社会に向けで世界各国がエネルギー政策として推進し技術開発が加速しています。

我が国日本でも、画期的な技術開発が進められて頼もしいが限り。技術力日本を復活させて、日本経済を盛り返してほしいと切に願います。

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